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間違っているのはどっち?

【著者】

昨日のイエレン議長による講演も引き続き、タカ派的な内容。金利引き締めが後手に回ってしまうことを恐れてか、イエレン議長の中では12月の利上げは既定路線となっているように感じました。12月の利上げ確率も70%を大きく超えてきています。

下記のチャートをご覧ください。これは米10年債・2年債の利回り差とドル/円の動きを重ね合わせたものです。金利差がここにきて縮小していることがお分かりになるかと思います。これは何を意味するのか?10年債利回りに比べ、2年債の利回りが高くなっていることを意味します。つまり、先にFOMCのドットチャートで示されていた来年の利上げ3回が全く織り込まれていないことを意味します。別の言い方をするなら、先々の米景気に対して慎重に見ている(鈍化するのでは?と考えている。そもそも、米国の景気拡大は99ヶ月を越えており、いつ何時、収束してもおかしくありません)ということになります。

そして、下記チャートよりドル/円と金利差の間には一定の相関性があったことが過去のデータより確認できます。直近ではその相関性が失われており、どちらかが間違えていることになり、それはいずれ修正されていくことになると考えています。
一般的に債券市場と言うのは慎重であると考えられており、その点から、今回の乖離が生じている原因はドル買いが行き過ぎていることになるのではないでしょうか。もちろん、常に債券市場が正解と言うわけではありませんが。

<資料>金利差とドル/円

出所:Bloomberg

10年債の利回りが上昇しないことが続くようであれば、自ずとドル/円の上値も重くなってくるように思います。

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比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!