マーケット

引き続きリスク許容度を探りながらの一日

【著者】

昨日からの流れ

昨日はリスク回避の流れに一服感がみられたものの、依然として原油価格の上値も重く、流れを完全に変えるまでには至りませんでした。為替相場でも円、ユーロに売りが入るなどリスクオフの巻き戻しの動きが強まりましたが、ドル円は117円台、ユーロドルは1.08台後半と依然としてドル劣勢の状態が続いています。

昨日はアトランタ連銀のロックハート総裁のコメント機会がありましたが、3月の利上げにインフレ指標が十分に揃わない可能性が示され、米国の3月の追加利上げ観測が少し後退となりました。市場の反応は限定的なものとなっていますが、3月が近づくにつれ、このようなコメントへの反応は大きくなっていくと考えられます。

主要通貨ペアの推移(2016/1/12)

USDJPY

昨日のドル円はオセアニア時間に116円台に突っ込む動きとなりましたが、その後は反発に転じ、118.00付近まで上昇する動きとなりました。現在は押し戻され、117円台中盤での推移となっています。短期的な売りが溜まっていたということもあり、巻き戻しの動いが強まる場面ではストップ買いを絡め勢いよく上昇する場面も見られました。

本日は引き続き反発地合いを維持できるかどうかを見極めるためにも、まずは昨日のNY時間のレンジである117.20118.00をどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。

ドル円

EURUSD

昨日のユーロドルは下落となり、1.08台中盤での推移となっています。日足チャートを見ると方向感を失っているようにも見えるため、昨年12月からの安値を結んだラインを守れるかどうか、12月15日の高値である1.106を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。
市場のポジションが売りに大きく傾いていることを考えると節目の1.10や1.106を上抜けたところにはストップ買いが溜まっていることも想定されるため、上方向へ向かっていく際は早い動きに注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値の重い推移となり128.00を挟んだ推移を続けていましたが、128円台を守りきれず、127円台での推移となっています。現状では先週の安値となった126.78付近を守る動きとなっており、この水準を守り、1月8日の高値である129.10付近を突破するような動きとなると反発が強まる可能性も浮上するため、下方向だけでなく、上方向の動きにも注意が必要です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはオセアニア時間に一瞬1.45を割る動きとなったものの、その後は下げ渋る動きが続いています。依然として上値の重さは残るものの、1.45台前半では下げ渋る動きとなっているため、本日は引き続き1.45台を守りきることができるかどうか、昨日のレジスタンスとなった1.4605付近を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。
しばらく売られ続けていたことから、反発にも少し注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは欧州時間に底堅さを見せ0.7台を回復する動きとなるものの、NY時間には上値の重い動きとなり、再び0.7を割り込む動きとなった後は0.7がレジスタンスとなり0.69台での推移となっています。本日は昨日のNY時間のレジスタンスとなった0.7を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。0.7台を回復できないようであれば再び下値を探る動きとなった場合は、昨年9月のサポートとなった0.69付近を守れるかどうかに注目が集まります。割り込むような動きとなると大きな下落となる可能性もあるため注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間に英国鉱工業生産の発表が予定されているほかには、目立った経済指標は予定されていませんが、要人のコメント機会が多く予定されています。注目はフィッシャーFRB議長の講演から3月の追加利上げに関しての手がかりを得ることができるかどうか、カーニーBOE総裁の講演から引き続きBOEが利上げに向かう姿勢を維持できているか、原油安、中国経済減速についてどのような評価を下しているかに注目が集まります。

オバマ大統領の一般教書演説に関しては為替相場への影響は読みにくく、限定的なものとなると考えられますが、発言内容次第では無駄に反応する可能性も考えられますので一応の警戒は必要です。

また、引き続き中国人民元、中国株式市場の動向、そこから派生するリスク回避の動きの強弱に注目が集まります。リスク回避の動きが強まることだけではなく、昨日に続き、リスク回避の巻き戻し色が強い相場となりショートスクイーズで荒れるというシナリオも考えられ、神経質な状態が続くことが想定されます。

本日の予定

オバマ米大統領、一般教書演説

08:50 日11月国際収支経常収支 
09:50 カプラン米ダラス連銀総裁(投票権なし)講演
15:00 日12月景気ウォッチャー調査
18:30 英11月鉱工業生産・製造業生産 
19:30 プラートECB理事講演
19:30 フィッシャーFRB副議長講演
23:15 カーニーBOE総裁講演
23:30 ドムブロフスキス欧州副委員長、オランダ議会で証言
翌0:00 米1月IBD/TIPP景気楽観度指数 
翌0:00 英国立経済研究所(NIESR)GDP 
翌3:00 ユンケル欧州委員長講演
翌3:00 米3年債入札
翌4:00 ラウテンシュレーガーECB理事講演
翌5:15 ラッカー米リッチモンド連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト