マーケット

FOMCで動くのか?

【著者】

外国為替マーケット情報|2014/06/18

昨日はアジア時間に公表されたRBA議事録にて豪ドル高を懸念する文言が含まれていたことから豪ドルが売り込まれる展開となり、また、欧州時間に発表された英国5月消費者物価指数が市場予想を下回ったことから金利先高感から買われていたポンドが失速と先週強かった通貨に調整が入る動きとなりました。
一方で米国時間に発表された米国5月消費者物価指数は市場予想を上回る伸びとなりました。同時に発表された住宅着工件数は市場予想よりも弱い結果となったものの許容範囲に収まっていたこともあり、米国債利回りが上昇、ドル買いが進む展開になりました。この結果を見ても市場の物価への注目度が高まっていることが伺えます。今回のFOMCで反映されるかどうかは微妙なところですが、米国のインフレ率が回復に向かうことで利上げへ障害は減少することは確実でドルの強いサポート材料となると思われます。
欧米の株式市場は底堅い推移となり、債券市場では各国の国債利回りが上昇となりました。
本日早朝に発表となった本邦の貿易収支では市場予想ほど赤字拡大とはならなかったものの大きな赤字が続く結果となり、円売りのサポート材料となると考えられます。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は米消費者物価指数を受けジワリと上昇し先週序盤のサポートから先週後半のレジスタンスに転換し上値を抑えた102.15近辺での推移となっています。このゾーンをしっかりと上抜けると更なる難所と思われる102円台後半への挑戦となります。この102円台後半は今年に入り幾度と上値を抑えてきていることからすんなり抜けるのは簡単ではないと思われます。
本日は米国時間にFOMC政策発表を控えていることからアジア、欧州時間、NY序盤は様子見モードが強まることが予想されます。

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ユーロドルは弱い英国消費者物価指数によるユーロポンドでの買い、RBA議事録を受けたEURAUDの売りの巻き戻しなどに支えられたものの、ドル買いに押され下値を探る動きとなりましたが1.35台中盤で下げ止まっている状況となっています。日足チャートでは方向感は未だ見いだせずせまいレンジ内での推移となっています。サポートとして強く意識されるのはECB理事会後の安値である1.35と考えられ、割り込むと大崩れの序章となる可能性が高まることから、引き続き1.35を守れるかどうかに注目したいところです。

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ユーロ円はジワリと上昇となったものの引き続き狭いレンジ内での推移となっています。日足チャートを見ても方向感の薄い状況であり、引き続き138.00−140.00のレンジをどちらに抜けてくるかに注目したいところです。

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ポンドドルは弱い消費者物価指数を受けて失速するものの大崩れには至らず、なんとか1.69台後半で踏みとどまっています。昨日のNY時間は1.695−1.697の狭いレンジ内での推移にとどまっていることからどちらに抜けるかをまずは注目したいところです。
本日は欧州時間にBOE議事録も予定されていることから、早期利上げ観測を強めるような内容が示されるとと再度の1.7トライへ向けた波動となる可能性も残ります。

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豪ドルは失速となり下値を探る動きとなりました。昨日は0.933をサポートに下げ止まっていることから、本日はまずこの0.933ラインを守れるかどうかに注目したいところです。割り込むともう一段の下落圧力が強まると予想されます。

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【本日の注目材料】

本日は今週のメインイベントともいえるFOMCの結果発表に注目が集まります。政策金利の据え置き、QEの100億ドルの縮小は確実視されており、注目は声明、同時に発表されるメンバーの経済見通し、金利見通し、イエレン議長の記者会見などに集まります。
メンバーの経済見通しでは第1四半期の弱いGDPを受けて下方修正の可能性があり、インフレ率は昨日の消費者物価指数がどこまで反映するかは微妙ですが、若干の上方修正が見込まれます。また金利見通しでも前回のものよりも強気な予想となるとドルの下支え材料になると思われます。
今回の会合からフォワードガイダンスに否定的、ややタカ派といわれるフィッシャー副議長が参加するということもあり、メンバー全体のトーンに若干の変化が見いだされる可能性も考えられます。
そして、少し先の話ですが、市場ではQEの終了宣言が10月になるのか12月になるのかとの議論も話題になっています。10月に150億ドル縮小し終了とするのか最後50億ドル残し12月の議長の記者会見付きの会合で終了宣言をするのかで利上げ開始時期への思惑が大きく変わってくると考えられます。また、QEで購入した債券の再投資の停止を利上げ後に行うのか、それとも利上げ前に行うのかという議論にも注目が集まります。利上げ後に行う方向へ話が進むと利上げ時期は早いのではとの憶測につながる可能性がありドルの下支え材料となると考えられます。
今回のFOMCではマーケットがどこに着眼して動いてくるかの予想が難しく発表前後は大きく揺れ動く展開となることが予想されます。個人的には決定的な材料が見いだせず、暴れたものの結局終わってみれば同水準に戻ってくるような動きとなることを予想していますが、何が出てくるかの予想は難しいことからポジション調整等のリスク管理をしっかりと行っておくことをお勧めいたします。

【本日の予定】

07:45 NZ1-3月期経常収支
08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(5月20-21日開催分)
08:50 日5月貿易収支
17:30 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録公表(6月4-5日開催分)
18:00 ユーロ圏4月建設支出
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 米1-3月期経常収支
21:30 加4月卸売売上高
23:30 米週間原油在庫
翌2:45 バーナンキ前FRB議長講演
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表
翌3:30 米連邦準備制度理事会(FRB)議長、会見

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
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佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト