FOMCは事前の懸念ほどタカ派的ではなかった

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外国為替マーケット情報|2014/06/18

米長期金利は低下

昨日の海外時間には、FOMC後のイエレンFRB議長の会見が懸念されていたほどタカ派的ではなかったことから米長期金利が低下しドル売りが強まりました。

欧州時間序盤、英中銀金融政策委員会(MPC)議事録が公表されると、ポンドが激しく上下したあと下落しました。一方欧州株が上昇したこともあってユーロ買いが強まって、ユーロドルは1.3570台まで、ユーロ円は138.70円付近まで上昇しました。この間ドル円は102.20円付近の小動きが続いていました。

NY時間にはいると、やや米長期金利が低下したことからドルが全般的に売られ、ドル円は102.00円台まで下落し、ユーロドルは1.3580台まで上昇しました。その後はFOMCの結果待ちとなって小動きが続きました。

NY時間午後になって、FOMCは大方の予想通り月額100億ドルの資産買入れ規模縮小を発表しました。発表直後は米長期金利が激しく上下したあと一旦2.65%台まで上昇したことからドル円は102.30円台まで上昇し、ユーロドルは1.3540台まで下落しましたが、米長期金利が低下を始めると全般的にドル売りが強まりました。イエレンFRB議長は会見では、将来の不確実性の高さが強調され、事前の予想よりもタカ派的ではなかったことから米長期金利が低下し、ドル売りが強まってドル円は101.80円台まで下落し、ユーロドルは1.3590台まで上昇しました。

東京時間にはいってからは、日経平均が大きく上昇していますが、為替市場への影響は限定的なものとなっています。

今日の海外時間には英・5月小売売上高指数、米・新規失業保険申請件数、米・6月フィラデルフィア連銀景況指数、米・5月景気先行指数の発表があるほか、スイス国立銀行の政策金利発表が予定されています。

昨日のFOMC後に発表されたメンバーの見通しでは、予想通りGDP見通しと失業率見通しが低下する一方、インフレ率見通しは上昇しました。ただ、それぞれの変化は小幅なものでした。これに伴って2015年末、2016年末の政策金利予想も小幅に上昇しましたが、長期の政策金利予想では逆に前回よりやや下方修正されていて、3%台を予想するメンバーが増えていました。その為、米長期金利は低下しています。

先週のECB、BOJ、昨日のFOMCとイベントを消化しましたが、ドル円相場は102円を中心とした非常に狭いレンジ取引が続いています。今後も、イラクやウクライナなどで地政学的リスクが高まる可能性を除けば、ドル円が大きく動きそうな要因も見当たらないことからしばらくはもみ合いが続くことから予想されます。

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チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

プライスはすべてを織込む!チャートで世界を見通せ 高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト