想定よりもハト派よりなFEDにドル売り進む

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外国為替マーケット情報|2014/06/19

昨日は欧州時間にBOE議事録の発表が行われました。議事録では「年内の利上げ観測の低さに驚きである」「スラックは想定よりも早く吸収されるだろう」など早期利上げに対して積極的な文言がみられたものの、「早期の利上げは経済に悪影響」などの早期利上げに否定的な文言もみられました。ポンドは発表後、利益確定と思われる売りで反応となりました。
米国時間には今週のメインイベントといえるFOMCの結果発表がありました。政策金利、QEの100億ドルの減額は市場予想通り淡々と行われ、注目された金利見通しでは短期的な見通しは引き上げられたものの長期的な見通しは引き下げとなりました。経済見通しではGDP見通しは下方修正、インフレ見通しは上方修正、失業率見通しは下方修正と市場の想定通りとなりました。イエレン議長の会見ではとくに目立った発言はみられず、無難な内容にとどまりました。
比較的タカ派の予想をしていた市場は長期的な金利見通しが引き下げられたことなどをハト派と受け止めたらしく、米国債利回りは低下、ドル売りが進む展開となり、前日の消費者物価指数で上昇した分を吐き出すような展開となりました。
米国株式市場は低金利の継続が示されたことから底堅さを取り戻し、日経平均は上昇してのスタートとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

底堅さを見せ始めていたドル円はFOMC後に下落に転じ102円を割り込む推移となっています。依然として保ち合いでの推移が続き方向感の掴みにくい状況が続くと考えられます。

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ユーロドルは反発となり1.36台へのトライへ向かっています。マーケットではショートが溜まっていたこともあり、対主要通貨でのストップをヒットし上昇を強めている状況となっています。5月末にサポートとして機能していた1.3585近辺をしっかりと上抜け1.36台を上回ると更なる売りポジションの絞り出しが行われる可能性が浮上します。

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ユーロ円は上値を少し伸ばしましたが依然として上値は重い動きとなっています。ECB理事会後の下落に対して半分も戻していない状態で上昇モードとも言えない状況となっていることから、少し様子を見たいところです。下げ始めるようなら再び138円割れも想定できます。

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ポンドドルはFOMCに押し上げられ再び1.7へのトライとなりましたが本日1回目のトライは失敗となりましたが依然として高水準での推移が続いています。ポジションの偏りは依然としてロングに傾いていることからある程度の調整余地はあるものの、再び1.7を上抜けてくると大きな上昇となる可能性も秘めています。

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豪ドルもFOMCに押し上げられ反発となり再び0.94を挟んだ攻防となっています。このラインを上抜け4月の高値を上抜けることができるかどうかが今度の注目となります。上抜けるようだとレンジ突破となり、0.96台も視野にいれた上昇につながる可能性が浮上します。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間序盤にSNBの政策金利とジョーダン総裁の会見が予定されています。ECBが追加緩和を行ったことからSNBも何らかの行動に出る可能性もあるため注意が必要です。また英国小売売上の発表も予定されており、良好な結果となるとポンドに更に勢いづき台風の目となる可能性があります。
米国時間には新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数の発表が予定されています。新規失業保険申請件数は市場予想の中心値が31.3万件と強気な予想となっていることから少し弱い状態でも発表直後はドルに対してネガティブな反応となることが予想されます。
フィラデルフィア連銀景況指数の市場予想は前回よりも若干の低下と控えめな予想となっていますが、先行するNY連銀製造業景況指数が良好な結果であったことや株価が高水準での推移を続けていることや金利が低水準で推移していることなど支援材料も多いことからポジティブな結果となる可能性もそれなりにあると思われます。
また引き続きイラク情勢をはじめとする地政学リスクも意識されていることから突発的な報道には十分注意が必要です。

【本日の予定】

ユーロ圏財務相会合

07:45 NZ1-3月期GDP
08:50 日 対外及び対内証券売買契約等の状況
16:30 スイス国立銀行(SNB)政策金利発表
17:00 ジョーダンSNB総裁会見
17:30 英5月小売売上高
19:00 英6月CBI製造業受注指数
20:15 コンスタンシオECB副総裁講演
20:30 マカファーティ英MPC委員講演
21:30 米新規失業保険申請件数
23:00 米6月フィラデルフィア連銀製造業指数
23:00 米5月景気先行指数
23.:30 ビスコ伊中銀総裁講演
翌2:00 米30年物インフレ連動債入札

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
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佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト