マーケット

FOMCを通過しドル売り進む

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に消費者物価指数、FOMCと重要なイベントが続きました。先に発表された消費者物価指数は市場予想を上回り、ドル買いが進むような動きとなりましたが、徐々にFOMC待ちの神経質な状態となり、FOMCの発表を受けてドル売りが一気に強まる動きとなりました。

FOMCではメンバーの金利見通しが引き下げられ、全体のトーンもややハト派となりました。市場ではある程度想定されていたことではありますが、事前に多少ドル買いが進んでいたこともあり、ドル売りが進む展開となりました。

主要通貨ペアの推移(2016/3/17)

USDJPY

ドル円は米国時間序盤までは底堅い推移となっていましたが、FOMC後に急落する動きとなり、112円台前半まで押し込まれる動きとなりました。
本日は大きく下落した後の反発がどの程度入るかに注目したいところです。現在112.80付近まで戻していますが、上値が詰まっているようにも感じられます。本日はまず、113円台を回復できるかどうか、下は112円台を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

日足チャートを見ると安値を結んだ短期的なラインを割り込んでいる状態で、112円を割り込むような動きとなると均衡が崩れ始めそうな状態となっており、下方向の動きに少し警戒したい状態です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはドル円同様にFOMC後に急騰する動きとなり、ECB理事会後の高値を上抜ける動きとなりました。短時間での急騰となっているため、多少の調整が入ることが想定されますが、傾きは上向いてきているため、下がったところでは下げ渋り、堅調な推移となる可能性が浮上しています。

本日は節目の1.12、昨日の上昇から38程度戻した1.117付近、半値戻しの1.115付近などをしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はドル中心の動きとなるなか、底堅い推移となり、126円台中盤まで上値を伸ばす動きとなっています。日足チャートを見ると、1月の高値と3月の高値を結んだラインに接近するところまで上昇する動きとなっており、上抜けると上昇に勢いがつきそうな形となっています。

本日はサポートからレジスタンスに転じている127.30付近を突破できるかどうかに注目したいところです。この水準で上値が詰まり下値を探るような動きとなると小さなダブルトップのような形となり、下落に勢いが付く可能性も浮上します。

ユーロ円

GBPUSD

下値を探る動きが続いていたポンドドルはFOMC前に下げ渋る動きとなり、FOMCの発表後、急騰する動きとなり1.42台後半まで反発する動きとなりました。日足チャートを見ると長めな下ヒゲを携えたよう線となっており、上昇に勢いがつきそうな足となっていますが、短時間の上昇となったこともあり、調整売りにも警戒が必要です。

ただし、調整が入り、下げ渋るような動きとなると、今すぐにというわけではありませんが、日足チャートで逆ヘッドアンドショルダーのような形となり、反発が加速しそうな形となっていることは頭の片隅に入れておいてもいいかもしれません。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは欧州時間に下値を探る動きとなりましたが、下げ渋り、FOMC後に急騰する動きとなり、再度0.75を上抜ける動きとなりました。先ほど発表された豪雇用統計後も上昇する動きとなり、0.76に迫る動きとなっています。短期的に急上昇となっているため、調整売りにも注意したいところです。
日足チャートでは0.76付近がレジスタンスとなり、上値が詰まっていることが確認でき、この水準に上値を阻まれる状態が続くようであれば流れが変わりそうな気配がしています。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間にオーストラリアの雇用統計の発表が予定されています。前回弱い結果となっており、今回も冴えない状態が続くようであれば、豪ドルの上値圧迫材料となることが想定されますが、現状は資源価格の反発とドル売りの流れに支えられ、豪ドルは底堅さを見せているめ、多少弱い結果となり豪ドル売りが進んだとしても、下げ渋る動きとなるというシナリオも考えられます。いずれにせよ、発表前後は不安定な推移となることが予想されるため、注意が必要です。

欧州時間はスイス中銀、BOEの金融政策の発表が予定されています。
ECBの追加緩和後ということもあり、SNBが金融政策に手を加えてくる可能性もあるため、発表前後のスイスフラン、ユーロの動きに要警戒です。
BOEの金融政策委員会では政策金利は据え置きの可能性が高いと考えられますが、議事録により、利上げ賛成票の有無、景気判断などで、ポンドが過敏に反応することが想定されます。

米国時間はフィラデルフィア連銀製造業景況指数、新規失業保険申請件数などの発表が予定されています。フィラデルフィア連銀製造業景況指数は先行するNY連銀製造業景況指数が伸び悩む結果となっていることなど、引き続き、期待感は薄いと考えられます。

また、昨日大きく進んだドル売りの調整にも注意したいところです。アジア時間に利食い等により、反発となっても欧州時間以降に再度ドル売りが再度強まるといったシナリオも十分に考えられるため、短期的なトレンドの変化もしっかりと確認したいところです。

本日の予定

南ア準備銀行(SARB)、政策金利発表 
EU首脳会議

08:50 日2月貿易収支 
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:30 豪2月雇用統計
12:45 日20年国債入札
15:30 黒田日銀総裁コメント機会
17:30 スイス国立銀行(SNB)政策金利発表
19:00 ユーロ圏1月貿易収支 
19:00 ユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)確報値
20:00 ユンケル欧州委員長、シュルツ欧州議会議長会見
21:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)金融政策、議事録公表
21:30 米1012月期経常収支 
21:30 米3月フィラデルフィア連銀製造業指数 
21:30 米新規失業保険申請件数 
21:30 加1月卸売売上高 
23:00 米2月景気先行指数 
翌2:00 米10年物インフレ連動債入札

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト