リスク回避の巻き戻し、そして今夜はFOMC_2014/01/29

FXマーケット情報|記載日:2014/01/29

 昨日は米国時間に発表された耐久財受注が市場予想を大きく下回りドル売りが進む展開となりました。その後発表された住宅価格も冴えない数字でしたが、消費者信頼感指数は市場予想を上回るという強弱入り乱れる経済指標となりました。
上下動した後、相場はFOMCを控えこう着状態となりましたが、本日早朝に行われたトルコ中銀の緊急金融政策会議で政策金利である1週間物レポ金利を4.5%から2倍以上の10%へと引き上げたことを受け今まで売られていたトルコリラが大きく反発、市場全体でもそれまで進んでいたリスク回避の巻き戻しが進む展開となりました。

ドル円もこの発表を受けて103.30近辺まで上昇となりました。月末の中国の理財商品デフォルトの可能性も大きく後退したことなどに加えインドに続きトルコも利上げを行い通貨防衛策を明確に打ち出してきました。から市場の過度な新興国不安がひとまず後退したことから、リスク回避の巻き戻しはもう少し続きそうに思えます。

しかし、中長期的にみると新興国の利上げは国内経済へ深刻なダメージを与える可能性も高く、リスクが大きく後退したともいえないことは意識しておいた方が良いかもしれません。

他市場では、米国株式市場は反発、米国10年債利回りは上下動した後2.77近辺まで上昇となりリスク回避の巻き戻しがみられました。

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ドル円は101.76を安値に上昇に転じ、今朝しっかりと103円台を回復しました。ダブルトップのネックラインを割り込みましたが再度ネックラインの上まで顔を出すような形になっています。しかし、まだ油断のできる状況とも言えず、強い上昇基調を取り戻すためにはもう一段の上昇し、昨年末から104円の少し下(緑線)がサポートとして活躍していることからこのラインをしっかりと上抜けて欲しいところです。

本日は米国時間(日本時間深夜)に今週のメインイベントともいえるFOMCの発表を控えていることから結果次第で大きく動く可能性があるため注意が必要です。場合によっては先日の安値101.76、昨年12月6日の安値101.62(紫線)を割り込みテクニカル的にも大きな下落モードに陥る可能性もゼロではないことも認識し、ポジションの調整、ストップ位置の調整などをしっかりと行っておくことをお勧めします。

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ユーロドルは1.37(緑線)を抜けるところでは重く押し戻されている状態となっています。引き続き方向感の乏しい動きとなりそうですが、ドル円のところでも申し上げた通り今夜はFOMCの発表があるため上下どちらに動くか予想することは困難と思われます。激しく上下動して上下の指値を食い尽くすというシナリオも考えられますのでポジション調整などはしっかりと行っておいた方が良いと思われます。

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ドル円の上昇と共に上昇に転じたユーロ円ですが、引き続き下降チャネル内での推移となっています。先週のレジスタンスともいえる142.00の辺りを上抜けてくると上昇基調が強まっていくと考えられますが、今夜のFOMCではドル中心の動きになると考えられ、クロス円は発表直後不安定な動きとなることが予想されるため落ち着くまで様子を見ても遅くないと思われます。

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昨日の微妙な英国のGDP速報値を受けて一度は売りが強まったもののその後は底堅さを見せていますが発表前の上値を上抜けることが出来ない状態となっています。短期的な買いポジションはある程度は整理されたと考えられますが、発表後の安値である1.6535近辺を再度割り込むような展開になるときは下落加速に注意が必要かもしれません。反対に発表前の高値である1.6625近辺を上回るようなら更なる上昇が期待できそうです。

くどいようですが、本日はFOMCの発表がありますので発表前後には注意が必要です。

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豪ドルは下降チャネルの中でジリジリ上昇となっていますが、12月にサポートとして活躍した0.882(緑線)に上値を抑え込まれている状況となっています。しっかりとこのラインを上抜けさらには1月22日の高値である0.888の辺り(青線)を上抜けてくるようだと下降トレンドに黄色信号となり、上昇トレンドへの転換の可能性が強まります。逆に再度年初来安値である0.866を割り込むとスティーブンス総裁の発言にもある0.85が現実味を帯びてきます。

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【本日の注目材料】
本日は米国時間に今週のメインイベントというべきバーナンキ議長最後のFOMCの結果発表が予定されています。市場ではQEの100億ドル(国債50億ドル、MBS50億ドル)の減額予想となっています。その可能性が高いとは思われますが、今回は縮小なしとなる可能性も少なくはないと考えられます。

前回の弱い雇用統計、昨年末からの米国の寒波による影響をもう少し確認したい、株価の下落、弱い物価、住宅市場の伸び悩みなどを考えると今回見送り、米国経済がしっかりと回復出来ていることを再確認してから次回以降、年内終了に向けて縮小ペースを上げるというシナリオも十分にあり得ると思われます。

また、市場予想通り縮小したとしてもフォワードガイダンスの失業率の閾値をさらに低い数字としたり、閾値自体を失業率以外のものに変えるなどして低金利の維持を強くアピールするというシナリオも考えられます。

市場の反応も非常に難しいものとなることが想定されます。縮小が市場予想通りであれば市場はある程度織り込んでいることからインパクトはそれほど大きくないと思われますが、株価は弱含む可能性は依然として残ると思われ、リスク回避で円が買われるというシナリオも考えられます。

その反面、緩和縮小自体は純粋にドルの価値が上がることを意味しますので純粋にドルが買われるとも考えられます。

いずれにせよ発表直後は乱高下が予想されるためポジション量の調整などリスク管理をしっかりと行うことが必要と思われます。

【本日の予定】
08:30 豪12月ウエストパック先行指数
09:00 豪12月DEWRインターネット求人指数
11:00 オバマ米大統領、一般教書演説
16:00 英1月ネーションワイド住宅価格
16:00 独2月GFK消費者信頼感
16:00 スイス12月UBS消費指数
18:00 ユーロ圏12月マネーサプライ
18:00 伊1月企業景況感指数
21:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:15 カーニー英中銀総裁講演
24:30 EIA週間石油在庫統計
25:30 米2年変動利付債入札
28:00 米FOMC(連邦公開市場委員会)政策発表

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト