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30日の金融政策決定会合で追加緩和があるのか?

【著者】

可能性あり?

昨日の日銀金融政策決定会合では金融政策を据え置くことが決定されました。

会合後の黒田日銀総裁の会見では
「企業部門・家計部門ともに、所得から支出への前向きな循環メカニズムは、しっかりと作用し続けている」
「物価の基調は着実に高まってきている」
「付利の引き下げについては検討していない、近い将来考えが変わる可能性もない」
などとされ、全体的にタカ派的なトーンで近い将来追加緩和が行われる様子はありませんでした。

市場関係者、特に海外投機筋の間では、今月末の日銀金融政策決定会合で追加緩和が決定されるのでは、という思惑が強まっていましたが、昨日の会見でその可能性は低くなったのでしょうか?

昨年10月31日に日銀は予想外の追加緩和を決定ました。ではその一回前10月7日の日銀金融政策決定会合後の黒田総裁の会見はどうだったのでしょうか?

その時の会見では
「企業部門・家計部門ともに、所得から支出への前向きな循環メカニズムは、しっかりと作用し続けている」
「予想物価上昇率は、全体として上昇している」
などとされ今回同様比較的強気な見方に終始し、市場の評価も「早期の追加緩和を示唆する様なものではなかった」となっていました。

ところがその約3週間後には
「(原油価格の下落によって)デフレマインドの転換が遅延するリスクもある」
「リスクの顕現化を未然に防ぎ、好転している期待形成のモメンタムを維持するため」
「デフレ脱却に向けた日本銀行の揺るぎない決意を改めて表明する」
などの理由から追加緩和を実行しました。

昨年の追加緩和前と昨日の会見を比べると、非常に似ているように見えます。したがって、昨日の会見がタカ派的だったという事だけでは追加緩和の有無を判断できません。

現在、原油相場の低迷が続く中で物価上昇率が0%前後まで落ち込んでいる状況を考えると、昨年追加緩和を実施した時と同じ理由で追加緩和を決定する可能性は依然としてあるのではないでしょうか。個人的に日銀による追加緩和は予想していませんでしたが、昨日の会見を見てその可能性があるのでは、と感じ始めました。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト