地政学リスク、株安リスク高まる

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外国為替マーケット情報|2014/8/06

昨日は欧州時間に発表された英国サービス業PMIが市場予想を上回る好結果となったことからポンドが上昇、ユーロポンドで押され、経済指標も振るわなかったユーロは下落となりました。

米国時間は発表された注目のISM非製造業景況指数は市場予想を上回る好結果、内容も新規受注、雇用も改善と好結果となったことからドル買いが進む展開となったものの、その後はウクライナ情勢の悪化リスク、利上げ観測の強まりからの米国株式の大幅下落からのリスク回避的な流れが強まり、円が買われる動きが強まりました。
全体を通してはISM非製造業が製造業に続き良好な結果となったことからドルの底堅さが目立つものの、地政学リスク、株安リスクからのリスク回避の円買いも入っている状況となっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は昨日良好な米国経済指標の波にのり再度103円台へ向けてのトライへ向かったものの失速、再度102円台中盤まで押し戻される動きとなっています。日足チャートでは上下にヒゲを残す十字線に近い足が並び方向感の薄い状態を示しています。直近で103.00付近では5月も含めると5回も突破に失敗していることから上抜けた場合はストップ買いを絡め上昇圧力が加速することが予想されますがスルスルと下値を切り下げ雇用統計後の安値である102.33付近を割り込んでしまうと102円割れも視野に入れた下落圧力が加わると予想されます。

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ユーロドルは英国経済指標が良好な結果となったことからのユーロポンドからのプレッシャーと米国経済指標の改善、ウクライナリスクが嫌気され一時1.3358付近まで下値を掘り下げる動きとなっています。ショートポジションが溜まっていることには警戒が必要ですが、1.34台を守れなかったことから更なる下落の可能性も十分に残しての推移となっています。次に意識される下値の目処は昨年11月の安値である1.3295付近と考えられ、切りのよい1.33手前辺りが一旦の下値のターゲットになると思われます。

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ユーロ円は下値を切り下げ137円手前まで押し込まれています。昨日のNY時間から137-137.25付近での狭いレンジ推移が続いていることから本日はそのどちら側に抜けてくるかをしっかりと確認したいところです。137を割り込むと7月24日のサポートである136.40付近までの下落余地が生まれてくると考えられます。

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ポンドドルは英国サービス業PMIに支えられ、続伸となりましたが1.69台奪回には至っていないことから、完全に反発モードに入ったともいい難い状況ですが、7月中盤から300pips以上の調整となっていることから溜まっていた買いポジションも相当調整されたと予想されることから、強いファンダメンタルズを背景にそろそろ反発に転じる可能性も十分に考えられると思われます。

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豪ドルはそれまでサポートとして活躍していた0.933付近を上抜けたところでは頭が重く、結局押し戻され、0.93を割り込んでの推移となっています。次に意識されるのは今月初旬の安値である0.9275、さらには強いサポートとなっている0.92と考えられ、0.92を割り込むとテクニカル面では0.9割れも視野に入れた大崩れにつながる可能性も浮上してきます。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間にドイツ製造業受注、英国鉱工業生産の発表が予定されています。特に鉱工業生産はポンドを中心にインパクトが強い経済指標となり、対ユーロでもそれなりにインパクトを与える可能性があることには注意が必要です。米国時間は貿易収支の発表が予定されているものの相場へのインパクトは限定的になることが予想され、市場の注目は昨日から高まりつつある地政学リスクへの警戒、昨日大きく下げた米国株式市場が下げ止まるかどうかに集まると考えられます。株式市場の下落に関しては、ウクライナなどの地政学リスクだけではなく、金利先高感からもきていることには注意が必要です。

【本日の予定】

07:45 NZ4-6月期失業率・就業者数
15:00 独6月製造業受注
17:30 英6月鉱工業生産・製造業生産
18:00 伊4-6月期GDP(速報値)
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 米6月貿易収支
21:30 加6月貿易収支
23:00 英国立経済研究所(NIESR)GDP
23:30 米週間原油在庫

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OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト