マーケット

ギリシャ支援合意となるか

【著者】

昨日は欧州時間に発表されたユーロ圏各国のPMIは市場予想を概ね上回る好結果となりました。市場の反応は一瞬はユーロ買いが入るものの、すぐに売りが強まる状況となっています。欧州株式市場の底堅い動きを見るとユーロ売り、欧州株式買いというECBトレードが再開している、または市場から意識されているような動きが続いています。

米国時間に発表された耐久財受注は市場予想を下回る結果となり、その後の新築住宅販売件数は市場予想を上回る好結果と強弱入り乱れる結果でしたが、市場の反応は総じてドル高となりました。また、米国時間にFRBのパウエル理事が9月と12月の2回の利上げを予想しているとのコメントが報じられたこともドル高を支える材料となりました。

米国株式市場は米国利上げへの意識から上値を圧迫されるものの、ギリシャ情勢の改善によるリスクオンの流れが交錯し方向感を欠く動きとなり、米国債利回りは利上げ期待から上昇となっています。

また、米国の9月利上げが意識されたため、新興国通貨の買い戻しモードにもブレーキがかかる動きとなっています。

NYダウ

主要通貨ペアの推移

ドル円は底堅い動きを維持し、124円台を回復する動きとなりましたが、その後は伸び悩み、123円台後半まで押し込まれる動きとなっています。
本日は再度124円台を回復できるかどうか、また、FOMC後の高値となった124.46を突破できるかどうかに注目が集まります。サポート候補は、昨日のサポートとなった123.50-65付近が挙げられ、割り込むと下落速度が加速するかもしれません。

ドル円

ユーロドルは大幅下落となり、先週のサポートとなっていた1.12を割り込む動きとなりました。先週のサポートを終値ベースで割り込んだため、本日も上値の重い推移となることが予想されます。サポート候補は3月にレジスタンスとして活躍し、その後はサポートとして活躍している1.105付近となり、割り込むと本格的な下落圧力が強まると考えられます。

ユーロドル

ユーロ円は反落となり、138.20付近まで下落する動きとなりました。138.00を割り込む動きとなると日足チャートで小さなダブルトップのネックライン割れとなるため下方向への動きが加速する可能性があるため注意が必要です。

ユーロ円

ポンドドルは強いドルに押され、調整が進み1.57台前半まで下落となりました。1.57は5月21日にレジスタンスとして上値を抑えた水準であるため、サポート候補の一つに挙げられます。割り込んでくるようであれば、年末にサポートとして活躍後、2月にレジスタンスに転じた1.555付近が意識されると考えられます。

ポンドドル

豪ドルは欧州時間に下値を探る動きが活発化したものの、NY時間に入ると反発を強め、0.77台中盤まで戻す動きとなりました。
今月のレンジである0.760.785付近を上下どちらかに抜けるまでは方向感の薄い状態が続くかもしれません。

豪ドル

本日の注目材料

本日はユーロ圏の財務相会合に注目が集まります。ギリシャ支援に関しての合意が行われることに関しては市場での折り込みは進んでいるため、合意に至ってもサプライズとはならず、材料出尽くし感の方が強いかもしれません。
可能性は低いと思われますが、合意に至らなかった場合はサプライズとなり、株式市場急落、リスクオフのユーロ買い戻しとなりユーロ急騰となるかもしれません。

経済指標は欧州時間のドイツのIfo景況指数、米国時間のGDP確報値の発表が予定されています。昨日のユーロ圏のPMIの強さを考えるとIfo景況指数も比較的強めな結果となることが予想されます。直近の動きを見ているとユーロ圏の株式市場にプラスの材料が出るとユーロ売りでの反応が強く、欧州株買い+ユーロ売りのECBトレードが活発化、またはそれを意識する動きが強まっていると考えられます。そのため、良好な結果となるとユーロ売り、弱い結果となるとユーロ買いという違和感のある反応となる可能性が考えられます。

米国GDPは過去の数字であるためインパクトは限定的であると考えられますが、改定値からの修正が大きいようであれば発表直後のインパクトはそれなりに大きくなると考えられます。

本日の予定

ユーロ圏財務相会合
08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(5月2122日開催分)
15:45 仏13月期GDP(確報値)
17:00 独6月Ifo景況感指数
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 米13月期GDP(確報値)
23:00 コンスタンシオECB副総裁講演
23:30 米週間原油在庫
翌0:30 米2年物変動利付債入札
翌1:00 オリバー加財務相講演
翌2:00 米5年債入札

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト