ギリシャ支援、合意の可能性高まる

ギリシャの態度に大きな変化

昨日の海外時間には、米長期金利が上昇する中、欧州株が下落してユーロが売られる場面もありましたが、ギリシャが支援国側に提出した提案が以前の支援国側の提案に近いものだったと報じられたことからリスク回避が後退してドル売り、円売りが強まりました。

欧州時間序盤、周辺国国債利回りが低下し、欧州株が堅調に推移する中ユーロ売りが強まって、ユーロドルは1.1020台まで、ユーロ円は133.70円台まで下落しました。その後は各通貨ペアとも狭いレンジ内での取引となりました。

NY時間にはいると、各国株価が下落したことから、ユーロドルは1.0990台まで、ユーロ円は133.30円付近まで、ドル円も121.20円付近まで下落しました。

NY時間午後に公表されたFOMC議事録では、ギリシャ情勢や中国の景気に対する懸念が強まっていることと、ドル高に言及され、利上げ開始に慎重な姿勢が見えたことで米長期金利が低下しましたが、主要通貨ペアは方向感のない取引となりました。

東京時間早朝、ユーログループ議長報道官が「ギリシャ政府は債権者に支援に関する提案を提出した」と述べ、「ギリシャ政府が9日に送った提案は欧州委員会の6月26日の提案に似ている」と報じられたことから各国株価先物が上昇し、リスク回避が後退してドル円は121.80円付近まで、ユーロ円は134.90円台まで、ユーロドルも1.1080台まで上昇しました。その後も日経平均などが上昇する中円売り、ドル売りが強まっています。

今日の海外時間には、英・5月貿易収支の発表と、ローゼングレン・米ボストン連銀総裁、イエレン・米FRB議長の講演が予定されています。

ギリシャが提出した提案は、国民投票で受け入れが反対された、支援国側が6月26日に提出したものに非常に近い内容になっている模様です。ギリシャ国内でどのようにそういった内容の受け入れの理解を求めるのか、という問題は残っていますが、支援国側としては受け入れやすい内容になっているものと考えられます。今後11日の財務相会合を経て12日に首脳会談が行われて、ギリシャへの追加支援が可能か決定されます。

今週末に合意できるかは依然として不透明ではありますが、ヌーナン・アイルランド財務相が「ギリシャの態度に大きな変化が見えた」とするなど、合意の可能性が高まっています。合意された場合、一旦ユーロが買われると予想されますが、買い一巡後は、ユーロ・キャリー取引の再開でユーロ売りが強まるでしょう。

<本記事ご協力>
チーフストラテジスト 高野やすのり様

高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト