ギリシャ、IMFへの返済を遅延

【著者】

焦点は国民投票へ

昨日の海外時間には、ギリシャが欧州委員長の提案を再考と報じられたことからユーロ買いが強まる場面もありましたが、メルケル独首相が「ギリシャの国民投票を待たなくてはならない」と述べたこともあってユーロは反落しました。

欧州時間、ギリシャのIMFへの返済期限が目前に迫る中、リスク回避の動きでユーロ売り円買いが強まって、ユーロドルは1.1130台まで、ユーロ円は135.80円台まで、ドル円も121.90円台まで下落しました。しかし「ギリシャ、29日夜の欧州委員長の提案を再考へ」との報道もあったことなどからリスク回避が後退しユーロドルは1.1200台まで、ユーロ円は137.20円台まで、ドル円も122.60円付近まで反発しました。

NY時間にはいると、米長期金利が低下し全般的にドル売りが強まる中、ドル円は122.00円台まで下落し、ショイブレ独財務相が「ギリシャ国民投票で「ノー」でもユーロ圏残留を予想」と述べたこともって、ユーロドルは1.1240台まで上昇幅を拡大しました。

その後「ギリシャ政府はESMによる2年間の支援プログラムを要請した」と報じられましたが、ユーロ売りが優勢となって、メルケル独首相が「新たなギリシャ協議があるとは思わない」「ギリシャの国民投票を待たなくてはならない」と述べたこともあって、ユーロドルは1.1110台まで、ユーロ円は135.90円台まで、ドル円も121.90円台まで下落しました。

NY時間午後にはいると、米長期金利が反発する中円売りが強まって、ドル円は122.50円付近まで、ユーロ円は136.50円付近まで上昇しました。一方ユーロドルは1.1160台まで反発する場面もありましたが、どの語は1.1130付近までじり安となりました。

今日の海外時間には、ユーロ圏・6月製造業PMI、英・6月製造業PMI、米・6月ADP民間雇用者数、米・6月ISM製造業景況指数、米・5月建設支出の発表が予定されています。

東京時間の早朝、ユーロ圏などのギリシャ支援が終了するとともに、ギリシャのIMFへの返済期限となりましたが、返済は行われませんでした。ただ、これは所謂「デフォルト」ではなく返済の「遅延」との扱いになることもあって、市場では大きな混乱はありませんでした。市場の注目はもっぱら5日に行われる予定のギリシャの国民投票で、国民が支援国側の要求を受け入れるのか、という点に移っています。

<本記事ご協力>
チーフストラテジスト 高野やすのり様

高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト