FXコラム

ギリシャ政府に資金は残っていない?

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雇用統計と日銀金融政策決定会合というイベントがあったことから、しばらく影を潜めていたギリシャですが、本日はニュースが飛び込んできました。

ギリシャの財務次官はナチス・ドイツによる占領でギリシャが受けた損害に対するドイツの賠償額は約36兆円超に上るとの見方を示した
出所:ロイター http://bit.ly/1ae8pJj

先月も出ていたニュースですが、今回は36兆2,700億円という以前(1兆4,000億円)よりも大きなな金額を出してきています。

当然、ドイツ政府側は「賠償金支払い義務はない」とコメントしているようです。

ちなみに、この問題はパリ補償会議と1953年のロンドンの負債協定によるナチスの戦争賠償の条件をもとに、ドイツは410億ドル以上を賠償したとして、この問題は終結しています。

こういった要求をしてくるギリシャに、欧州の人々のユーロ離脱を求める声がますます大きくなるのではないでしょうか。

そんななか、本日よりツィプラスギリシャ首相はロシアを訪問しています。

明日に控えるIMFへの償還が約4億6000万ユーロ(598億円)もありますので、今夜の短期債の入札だけでは足りず、ロシアからの支援を得ようという可能性は高いのでしょう。

そんなこともあってか、ユーロドルは安定して推移しています。

ちなみに、先日ギリシャの副財務相は
「4月9日のIMFへの償還は、きちんと支払いをするので心配する必要ない。」
と発言しているようです。

しかし、一部では「4月9日のIMFへの償還金については、それまでにギリシャは支援金の支払いがなければ償還は不可能になるのではないか。」という声もあります。

今さらではないですが、完全にギリシャの財政は火の車状態。
借金の返済は、金利の高い国債の発行(借金)をして必死に補っている状況ですから、まさに雪だるま状態に増えていってしまいます。

たとえIMFへの返済を無事終えたとしても、14日はギリシャ短期債の満期日があります。

この日に14億ユーロ(約1兆8,200億円)が満期を迎えますが、そのうち50%がギリシャ以外の海外の投資家が保有しているようです。このような状況ですのでおり、彼らはこれを借り換えしない可能性が非常に高いのですよね。つまり、借り換えをしてもらえないとギリシャ政府から7億ユーロの資金が無くなるということになります。

本日ギリシャ財務省によると、米国政府がギリシャ政府と債権者との協議が合意に至るよう仲介役になるというようなことを示唆したようです。
こうなると、2012年に借金の9割は無かったことになった(ヘアカット)が行われる可能性が現実味を帯びてきました。

しかしタイミング良く?、翌日の15日には、ECB理事会とドラギ総裁の記者会見があります。ここで緊急資金枠を使ってギリシャへ支援する可能性があるのかもしれません。

過去の例でいうと、緊急支援が行われた後は一瞬ユーロが急騰した後、結局売られてしまい元の水準に戻ってきています。

つまり、ユーロは跳ねたところはまだ絶好の売り場といえそうです。

先日、スイスのUBS銀行は、Grexit(ギリシャのユーロ離脱)の可能性を50~60%へ引き上げています。

ギリシャを取り巻くドタバタ劇は、まだまだ収束を向かえそうにありません。

【タイムスケジュール】

・4月8日
ギリシャ、ロシア首脳会談
ギリシャ、短期債入札予定日

・4月9日
IMFへの償還 約4億6000万ユーロ
・4月14日
ギリシャ短期債の満期日

参考:ギリシャ向け支援4か月延長 今後のイベント

児山将|みんなの外為スタッフ

児山将

みんなの外為で記事を書いています。 大学生の時からFXを初めて6年以上。FXの楽しさを伝える為に、みんなの外為を盛り上げていきます。初心者の方でも分かり易く学べるように、難しい専門用語やマーケットの説明、FX業界について記事にしていきます。 みんためのTwitterでもつぶやき中!