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じゃじゃ馬通貨”・ユーロ/ドル。見据える先は6月末・ギリシャの修羅場?

【著者】

QE通貨に買いなし

昨日3日、ECB理事会の後開かれたドラギECB総裁の定例会見において、マーケットはそのイタリアン・イングリッシュから繰り出される言葉の端々の“言葉尻ハンティング”をしたような格好。
その部分を抜粋してみると・・・「2015年のインフレ見通しは+0.3%(従来は±0.0%)」、「クーレECB理事のQEについての発言を取り巻く状況は間違っていた」「市場は(債券市場における)ボラティリティに順応する必要がある」といったところでしょうか。

中でも、先々月のマーケットに大きな衝撃を与えた“債券王”ビル・グロス氏の「独国債は人生最大の売りチャンス」とのtwitter上での発言とそれに伴う独10年債利回りの急上昇(国債価格の下落)というボラタイル状態を、ある意味「容認」したと捉えられたことが特筆すべき事項。
もう一点は、その独国債を巡る“鉄火場マネー”に対して冷や水を浴びせたはずのクーレECB理事の見解を打ち消すような発言により、梯子を外したような格好に。

ドラギECB総裁会見を起点に、独10年債利回り上昇(国債価格の下落)+ユーロ/ドル上昇基調となり、特にユーロ/ドルについては“じゃじゃ馬通貨”ぶりをいかんなく発揮することに。
ただし、量的緩和(QE)をはじめとする支援策の「完全実施(full implementation)」を確約したこと、また出口戦略の協議は「時期尚早」との見解を示したこと、さらには当初予定通り2016年9月までのQE実施を強調していることは不変。

「相場は極めてシンプルなロジックで動く」という金科玉条を座標軸にして改めて考えてみると、基本的な骨子は今年1月22日に行われた会見内容と大きな齟齬が見当たらず、「QE通貨に買いなし」というシンプルなロジックに従うべきと考えます。

ユーロ/ドルの21日標準偏差・ボリンジャーバンドを見てみると、5月27日ローソク足が標準偏差-2σラインに跳ね返され、現状は21MAから+1σラインの間を推移する、典型的なレンジ相場の様相。
同・週足・一目均衡表では依然として下降基調シグナルを示していることから、中長期売りトレンドは不変と考えます。

当面は独10年債利回りとそこへ向かう“鉄火場マネー”の影響をもろに受けつつ、“じゃじゃ馬通貨”特有の動きがあるものの、6月末に大きな修羅場を迎えるギリシャ問題が再燃する可能性を無視する訳にはいかないユーロ/ドル。
じゃじゃ馬ぶりに振り落とされぬよう手綱をしっかり握りつつ(=キャッシュコントロールの徹底)、戻りや吹き値を虎視眈々と狙ってみるのも一案です。

ユーロドル

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マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント|比嘉 洋様 ご寄稿記事

津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。