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ドルの上値の重い状態続く

【著者】

昨日からの流れ

昨日は前日からのドル売りの流れが続きました。ドル円は再び111円を試す動きとなり、111円を割り込む推移となったところで日銀のレートチェックの噂が流れ、ドル円は急反発する動きとなりましたが上値の重い状態は続き、反発も限定的なものとなっています。ユーロドルも1.13台、ポンドドルは1.45に迫る動き、豪ドルも0.76台に乗せる動きとなっています。

米国時間に発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回る好結果、新規失業保険申請件数も安定推移となりましたが、ドル売りの流れを変えることはできませんでした。原油価格が底堅い動きが続いているため、資源国通貨も強めな動き、株式市場も比較的堅調な推移となっています。

主要通貨ペアの推移(2016/3/18)

USDJPY

ドル円は上値の重い推移が続いた後、111円を割り込む動きとなりましたが、日銀のレートチェックの噂が入ったことで急騰する動きとなりました。しかし、上値の重い状態は続いており、伸び悩む推移となっているため、再度111円を割り込むような動きとなると下落が加速する可能性も挙げられます。週足チャートなどで見ると本日111円を割り込んでのクローズとなれば106円や101円をターゲットとした下落の可能性も浮上するため、注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルも弱いドルに押し上げられ、1.13台に乗せる動きとなりました。2月の高値である1.1376付近が迫っており、上抜けると昨年からの強力なレジスタンスである1.15付近が意識さるると考えられ、この1.15を上抜ける動きとなると大幅上昇の可能性も浮上します。
本日は、昨日の欧州時間以降の1.127-1.134付近のレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はドル中心の動きとなったこともあり、方向感を欠く動きとなっています。1月の高値と3月の高値を結んだラインがレジスタンスラインとして機能しており、今後はこのラインを突破できるかどうかを観察したいところです。ただし、市場がドル中心で動いている間は方向感を欠く動きが続くかもしれません。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは底堅い動きとなり、引き直したトレンドラインを上抜ける動きとなりました。2月の高値である1.47台中盤付近まで上値余地が広がっているようにも感じられるため、英国のEU離脱懸念や値ごろ感から売る場合は注意したいところです。本日は昨日からのレジスタンスである1.45をしっかりと突破できるかどうかにまずは注目したいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは底堅い動きが継続し、0.76台での推移となっています。0.75台をしっかりと抜けてきたことで週足チャートなどで見ると上値余地は0.8付近まで広がってきているようにも見えます。ただし、直近では急角度な上昇となっているため、短期的な反落には少し注意したいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は2日間続いたドル売りの反動がどの程度出るかに注目したいところです。月曜日に本邦が3連休を控えていることもあり、調整が入りやすい状態かもしれません。米国時間には最新の米国の消費者動向を探るミシガン大消費者信頼感指数の速報値や、FOMCでの投票権を持った連銀総裁のコメント機会が予定されています。FOMCメンバーから追加利上げに慎重なコメントが続くようであれば、ドルの上値圧迫材料となることが想定されます。

また、ドル円が再度下値を探る動きとなった際は、本邦の要人等からの牽制コメントなどにも注意が必要です。ただし、本邦要人からの牽制コメントや日銀のレートチェックだけでは市場全体のドル売りの流れを変えることは難しいと考えられます。過去にもそのような行動が続いたときのドル円の反発は一時的なものとなり、余計円買いが強まる動きとなることが多く、引き続きドルの上値の重い状態が続くかもしれません。

本日の予定

EU首脳会議
07:30 エリスRBA金融安定局長講演
08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(1月2829日開催分)
21:30 加1月小売売上高
21:30 加2月消費者物価指数
22:00 ダドリーNY連銀総裁(投票権あり)コメント機会
23:00 米3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
23:30 ショイブレ独財務相講演
翌0:00 ローゼングレン米ボストン連銀総裁(投票権あり)講演
翌4:00 ブラード米セントルイス連銀総裁(投票権あり)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト