現在の市場は10年前と似ている?!

1週間前のFOMC以降、市場はFRBの金融政策を考えあぐねているかの状況。
FOMCでは追加の利上げ、さらにはバランスシートの縮小に踏み込むなど、かなり前のめりの内容であったが、市場の9月利上げ確率は10%を少し超える程度。ここに来て原油価格も大幅に低下、インフレ率がFRBの目標とする2%の到達が難しい状況であり、追加の利上げに対して懐疑的になるというのも自然の流れか。

昨日、フィッシャーFRB副議長が講演。その講演のテキスト内容で住宅市場への言及がなされていたことが確認されています(住宅価格上昇は、長期にわたる低金利が背景)。低金利の影響は住宅価格のみならず現在の株式市場の上昇にも影響を及ぼしているとも思うのですが、そちらについては何ら言及がなされていないことは気になるところです。

2015年に米国で公開された「マネーショート」という映画。こちらはリーマンショックの真実を描いたものです。当初、リーマンショックが起こる前から、何人かが市場の変動に気づき売り仕掛けを行ったのですが、その動きを市場全体がキャッチアップするまで時間を要していたことが記され苦悩している姿が描かれていました。
現在の金融市場はその時の状況にも似ているのでは(悪材料には目を向けず、総楽観となっている)?との声も聞かれています。フィッシャー副議長の講演では「2007-09年の住宅危機の教訓を忘れてはならないと」クギを差していたこともリーマンショックを想起させます。

為替・株式のチャートを見ても今すぐに何かが起こるとは思えませんが、利食いを優先する、さらには、何かが起こった時に対応が出来る準備を進めておくことを検討いただけたらと思っています。それ以外については、短い時間軸でのトレードに徹してみてはいかがでしょう。

<資料>ドル/円2007年(日足)の推移
ドル170621
出所:Bloomberg

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!