相場の波乱を探るうえでポイントとなるジャンク債市場

先週末より株式市場がボラティリティの高い相場付きとなっています。その背景は米国長期金利の急騰に因るもの。好調な経済指標を背景に利上げペースが加速されるのでは?との観測を嫌気した結果でした。昨日6日にはようやくNYで下げが一服したものの、引き続きボラティリティの高い状況が続いています。

そんな時、私が注目しているのは、ハイイールド債(別の言い方をするならば、ジャンク債)の動向です。これまで低金利を背景に世界の投資家は利回りを追及してきました。多くの資金がそのような金融商品にまで流入していました。そして、金融市場に波乱の動きが見える時に投資家が真っ先にとる行動はというのは流動性の低いポジションから決済をしていくというものです。その代表格がハイイールド債というわけです。

<資料>ハイイールド債の推移

出所:stockcharts.com

上記チャートより確かに売りトレンドが発生していることが確認できますが、一方で、直近の安値を下回る動きにはなっていませんでした。そして、昨日には大きく反発していることが確認できます。今後も株式市場が波乱の様相となるのか否かを確認するうえで、ハイイールド債の動向も米長期金利の動き同様、チェックしておく必要がありそうです。

実需は輸入>輸出

為替市場においては、今回の株式市場の大幅安の影響は限定的なものとなっています。金利上昇を受けたドル買い、(株安による)リスクオフの円買いががっぷり四つに組み合っていたからです。実需の動向では昨日の円高局面でも輸入勢によるドル買いが活発に持ち込まれていたようです。
期末を控えて、108円水準は実需(輸入)にとって割安と映っているのでしょう。また今後の米利上げ加速を警戒して、早目のドル調達を意識しているのかもしれません。

一方で、輸出の動きは緩慢。109円台後半でどういった動きを見せてくるのかも興味深いところですが、期末を意識した110円水準をどう対応するのか?今後のドル円相場の上値目途を探るうえでポイントとなりそうです。

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!