3か月ぶりのチャンス?今カナダドルが熱い!?

【著者】

4月に入り、米国経済指標に冴えないものが続き、ドル売り地合いが強まるなかで、これまで米国の利上げ観測を背景に溜まったドル買いポジションの巻き戻しにより、ドル売りが目立ち始めています。ユーロの反発が典型的ですが、それ以上に期待できそうな通貨にカナダドルが挙げられます。

原油価格の下落、寒波による経済下押しなど悪条件が重なったカナダドルは対ドルで大きく減価し、USDCADは昨年7月から2200Pips程度の下落となっていましたが、今年に入りUSDCADは上値が詰まり4月には高値更新できず、直近では原油価格の持ち直しやカナダ中銀が政策金利を据え置いたことなどから、昨日、とうとう3ヶ月続いたサポート水準を割り込む推移となっています。
CADJPYでもレンジ推移を続けていましたが、1月後半からレジスタンスとなっていた97.00付近を上抜ける推移となり、上昇が見込めそうな動きとなっています。

テクニカル面ではUSDCADでは1月序盤の水準である1.2付近を最初のターゲットとして、さらなる大幅下落余地を残し、CADJPYでは昨年12月のサポートからレジスタンスに転じている99.00付近を最初のターゲットとして100.00超えも視野にいれての上昇となる可能性が考えられます。

現状では年初からカナダドル売りを仕掛けた参加者は含み損を抱えている状況、その前から売っている参加者は利益を圧迫されている状況で逃げ遅れると損失に変わってしまうという厳しい状況に追い込まれつつある状況と考えられ、更に下落するとストップ売りがさらに出てくるかもしれません。

【USDCAD日足チャート】
USDCAD0416

【CADJPY日足チャート】
CADJPY

カナダドル取引の際の注意点

①原油価格の動向に注意

カナダドルは産油国ということもあり原油価格に強い影響を受ける傾向があります。現在原油価格は下げ止まり、安定した推移となっているものの、供給過多の状況が続いていることもあり、再度、原油価格が下落するというシナリオも十分に考えられます。そのため、原油価格の動向に注目が必要です。

②カナダ中央銀行の動向

1月にサプライズ利下げに踏み切ったカナダ中央銀行ですが、現在でも追加利下げの可能性が燻っている状況です。今後、原油価格が底堅さをみせ、カナダ経済が好転、物価も底堅さをみせるような状況となれば利下げ観測は後退する可能性もありますが、現状ではまだ遠い話のようです。追加緩和が注目されるとカナダドル売りが強まると考えられます。

③米国の金融政策の行方

これまでは、利上げに向かうFRBとその他の中央銀行との金融政策のスタンスの違いが意識されドル高が進んできましたが、ここにきて、米国の経済指標に影が現れはじめ、ドル高地合いを圧迫しています。現状では寒波の影響やストライキ、原油価格の下落によるエネルギー関連産業の低迷による一時的なものとの認識が強く、一時的な下押しとみるのが一般的のようですが、今後も渋い経済データが続くようであれば今年6月から9月に後ずれした米国の利上げ開始時期予想がさらに後退するといった状況に陥り、溜まったドル買いポジションの解消へとつながり、それまで売られていたカナダドルが下支えされるという可能性が高まります。

④流動性はやや低め

カナダドルは通貨別では第7位(4.6%、2013年)の取引量となりますが、米ドル、ユーロ、円と比較すると取引量が少ない通貨であるため、それらの通貨に比べると値動きが荒くなる傾向があります。そのため、ポジション量を減らす、ストップ注文の位置をしっかりと考えるなどのリスク管理をしっかりと行う必要があります。

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト