【今週の見どころ】 米国雇用統計他

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先週からの流れ

先週は日米の金融政策の発表がありました。米国のFOMCは市場予想通り、据え置きとなり、声明文の内容も若干ハト派色が薄まるも6月の利上げの手がかりは薄い状態となり、ドルをサポートするには力不足の内容となりました。
日銀の金融政策決定会合は前週にマイナス金利の適用範囲の拡大を検討しているとの報道により、追加緩和への期待が高まり、ドル円は堅調な推移を続けていましたが、結局変更は行われず、発表後急落する展開となり、106円台まで押し込まれる展開となっています。
また、オーストラリアの13月期の消費者物価指数が市場予想を下回る結果となり、豪ドルが軟調な推移となったほか、ブックメーカーのオッズで残留が優勢となったことなどから、EU離脱懸念が強まり、ポンドが底堅い推移となっています。

米国雇用統計

今週は金曜日に米国の4月雇用統計の発表が予定されています。今回も非農業部門雇用者数変化、失業率に加え、平均時給の変化率に注目が集まります。先行する新規失業保険申請件数は安定推移を続けており、大崩れは想定しにくい状況となっています。また、水曜日に発表されるADP雇用統計やISM景況指数の内訳の雇用指数などでも直前の期待度が形成されると考えられるため、結果とその後の値動きをしっかりとチェックしておきたいところです。

ECBからの牽制コメントに少し注意

今週はドラギ総裁を始めとするECB関係者のコメント機会が多く予定されています。ユーロドルは現在、1.14台での推移となっていますが、この水準を超えてきた辺りではユーロ高を牽制するようなコメントが過去に多かったため、今回も何らかの牽制が入る可能性が挙げられます。

先週の注目通貨ペアのその後

先週、注目通貨に挙げたカナダ円ですが、前半は底堅い推移となったものの、日銀の金融政策決定会合でまさかの追加緩和なし報道により、急落する動きとなり、その後も上値の重い推移となり、下値を探る動きが続き、反発は未遂に終わる結果となりました。今回の結果から得られる教訓は「イベントリスクは避ける」といったところでしょうか。
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今週の注目通貨

今週の注目通貨ペアはポンドドルです。ブックメーカーでEU残留のオッズが優勢となったことや原油価格が持ち直しの気配を見せたことで堅調な推移が続いていますが、チャートを見ると本格的な反発の兆しが出始めています。
日足チャートでは逆ヘッドアンドショルダーのような形を形成し、2月4日の高値である1.467付近をしっかりと突破することができると上昇にさらに勢いが付きそうな形となっています。
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市場のポジションの偏りを見る目安の一つとして挙げられる、投機筋の通貨先物のポジションは先週火曜日時点で、依然として大きく売りに傾いているのが確認でき、上昇が勢い付くようであれば、彼らのストップ買いも上昇をサポートする力となりそうです。
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OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト