ウクライナ緊迫情勢強まる

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外国為替マーケット情報|2014/04/24

昨日は欧州時間に発表されたドイツのIFO景況指数が市場予想を上回ったことからユーロが買われる展開となりましたが、その後のドラギ総裁の講演にて「債券市場の動向やユーロ高で金融情勢が引き締まったと判断した場合、伝統的な手法で対処できる」「政策金利の効果が市中銀行の融資を通じて経済全体に伝わらない場合、的を絞った長期資金の貸し付けや資産担保証券(ABS)の買い入れに踏み切る可能性がある」「中期インフレ見通しが悪化すれば、より幅広い資産買い入れ策が正当化されるだろう」などの追加緩和を示唆するコメントに反応しユーロは伸び悩む展開となりました。

米国時間には耐久財受注、新規失業保険申請件数の発表がありましたが、耐久財受注が強気の市場予想をさらに上回り全体で前月比2.6%、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財も+2.2%と市場予想の+1.5%を大きく上回る好結果となったのに対し、新規失業保険申請件数は市場予想を上回る32.9万件となり強弱入り乱れる結果となりました。市場は強い耐久財受注に反応しドル買いが進む展開となりました。
 しかし、その後にウクライナ軍の親ロシア派に対する攻撃が続いたことやロシアがウクライナ国境付近で軍事演習を行ったことが報じられるとリスクオフ地合いが一気に強まり円買いが進む展開となりました。
本日発表された本邦の消費者物価指数は市場予想を若干下回る結果となり、日銀の追加緩和への期待を微かにサポートする材料となりました。

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【各通貨ペアの動き】

昨日のドル円は序盤は底堅い推移をみせ米国耐久財受注の好結果を受けて一時102.65近辺まで上昇するものの今週の高値ラインである102.70を上抜けることが出来ずウクライナ情勢の悪化を受けて急落する展開となりました。サポートとなったのは102.10を少し割り込んだところで下ヒゲを残して下げ止まっています。本日は早朝に発表された本邦消費者物価指数が市場予想よりも若干弱かったこともあり底堅さをみせ102円台中盤まで盛り返しての推移となっています。

昨日は今週の安値を更新したものの更なる下値を探る動きには至らず鈍い動きが続いています。日足ベースでは101.30-103.00でのレンジ推移が続き、方向感の出にくい状態が続くことが予想されますが、まずは直近のレジスタンスである102.70、直近のサポートは少し余裕をもって節目の102.00のどちらに抜けていくかで方向感を探っていく作業が必要になりそうです。

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昨日のユーロドルはイベントに揺さぶられながら上下に揺れるものの終わってみれば若干上昇となっています。日足チャートでは保ち合いの中で方向感のない状態が続いています。この保ち合いをどちらに抜けるかにまずは注目したいところです。方向感を探る手がかりとして今週のサポートである1.3785と先週のレジスタンスとなっている1.3865のどちらに抜けていくかに注目したいところです。

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ユーロ円は引き続き方向感なく小動きにとどまっています。昨日は下値を探り141.05近辺まで下落したものの持ち直し再び141円台中盤での推移となっています。本日は141.00-142.00のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

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調整色が強まっていたポンドドルですが、ようやく下げ止まり、1.68台を回復しました。引き続き先週、今週と上値を叩いている1.684を突破できるかに注目したいところです。サポート候補は昨日下げ止まりをみせた1.676にまずは注目したいです。この水準を割り込むと依然として買いポジションが優勢と考えられることから週末ということもあり調整が強まり安値を探る動きとなる可能性があるため注意が必要です。
本日は欧州時間に英国3月小売売上の発表が予定されています。発表直後には上下に揺さぶられる可能性があるため注意が必要です。

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豪ドルは続落となり0.926近辺での推移となっています。現状では投機筋のポジションも大きな偏りもなく、短期的な買いポジションはある程度整理された可能性が高いことや現在の水準は3月にもみ合いとなったゾーンであることから少し動きが鈍くなり、0.92-0.93近辺での短期的なレンジを形成というシナリオが浮上してきます。

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【本日の注目材料】

英国時間に英3月小売売上高、米国時間にはマークイットの米国PMI、ミシガン大消費者信頼感指数の確報値の発表が予定されています。マークイットのPMIは来週発表となるISM非製造業景況指数の先行指標となることから注目が集まります。
また、経済指標以上に注意が必要なのがウクライナ情勢となります。米露が再び関係を悪化させ経済制裁をはじめとする緊迫が強まるようだとリスク回避の流れが強まると考えられます。

【本日の予定】

シドニー・ウェリントン市場休場
08:30 3月全国消費者物価指数、4月東京都区部消費者物価指数
17:30 英3月小売売上高
22:45 米4月マークイット総合・サービス業PMI(速報値)
22:45 オリバー加財務相講演
22:55 米4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
23:30 クノット・オランダ中銀総裁講演
翌1:00 ファンロンパイEU大統領講演
翌1:30 ジョーダンSNB総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト