インフレレポートでポンド大崩れ

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外国為替マーケット情報|2014/08/14

昨日は欧州時間はスペインの消費者物価指数の確報値にて速報値からの下方修正が入り、ユーロ売りが強まってのスタートとなりました。その後の英国雇用統計では失業率は市場予想通り低下となったものの賃金の上昇率が市場予想を下回ったことからポンド売りが強まった後、BOEインフレレポートにて賃金の伸び次第では利上げ時期も後退する可能性を示唆したことや利上げペースが緩やかなものになるとの内容を受けポンド売りが加速となりとうとう1.67を割り込むところまで押し込まれる展開となりました。現在ポンドドルは日足チャートで200日移動平均線と接触するとところまで下落してきていることから割り込むと、更に下落圧力が強まる可能性があるため注意したいところです。
米国時間に発表された米国小売売上は市場予想に反し横ばいとなったことでドル売りが一時的に強まる展開となりました。また、FEB要人のコメント機会からは為替相場に影響を与えるような材料を得ることはできませんでした。
米国株式市場は小売売上の伸び悩みを受けて利上げ時期後退が意識され堅調な推移が続き、債券市場では米国債利回りは上値の重い推移となりました。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円は小幅ながら3日連続陽線となりました。本日のアジア時間序盤もジリジリと上値を追う動きとなり、現在102.60へのトライへ向かっているところです。本日は難所である102円台後半へ挑み、5月からのレジスタンスである103.00へのトライできるかどうかに注目したいところです。103円台にしっかりと乗せることが出来ればしっかりとした上昇波動へとつながる可能性も浮上します。

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ユーロドルは欧州時間序盤は売りが強まる場面もありましたがその後は対ポンドで上昇したことが下支えとなり地固めをした後、米国時間に発表となった米国小売売上が堅調な推移となったことからのドル売りに押し上げられ溜まっていたユーロ売りポジションを絞り出すショートスクイーズ状態となり1.34台を一時的に回復するところまで上昇となりました。しかし、上昇は長続きせず終わってみれば小売売上発表前の水準まで押し戻されてNYクローズを迎えています。
この動きを見ても引き続き売り圧力は強いものの、売りが溜まっていることから、きっかけがあるとストップロスを巻き込み急上昇する状態であることには警戒が必要です。

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ユーロ円は引き続き小動きに留まっています。ユーロドルのショートスクイーズに併せて137円台を回復となったものの伸び悩み現在も137円を挟んだ攻防が続いています。しっかりと137円台を維持し、昨日の高値近辺である137.20を上抜けることができれば138円トライへ向かうと考えられます。

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ポンドドルは英国雇用統計にて賃金の伸びの鈍化が確認された後、BOEインフレレポートにて賃金の伸び次第では利上げ開始時期も後退する可能性が示されたことから大崩れとなりました。とうとう1.67を割り込むところまで押し込まれ、5月末から6月初旬の安値である1.669付近をしっかりと割り込んでの推移となっています。次の安値の目処としては4月15日の安値である1.666、4月4日の安値である1.655付近がなどが意識されると思われます。

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豪ドルはジワリと上昇し0.93台を回復するところまで上昇となりました。先週からのレジスタンスとなっていた0.929付近をしっかりと上抜けてきたいことからこのラインが今後、最初のサポート候補として意識され、下抜けると今週序盤のサポートであった0.925付近がサポート候補になると思われます。上は昨日のレジスタンスとなった0.932を上抜けることができるかどうかにまずは注目したいところです。

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【本日の注目材料】

本日は欧州時間の経済指標に注目が集まります。ユーロ圏各国の第2四半期のGDPに加え消費者物価指数の確報値が発表となります。ウクライナ情勢の悪化などの影響からドイツのGDPは伸び悩むことが予想されていることから、逆にドイツをはじめ各国で強い数字が続くようなことになると昨日のようなショートスクイーズが見られるかもしれません。消費者物価指数は昨日、スペインのものが下方修正されたことを踏まえると下方修正の可能性も否定できないと思われ、一応警戒が必要です。

米国時間は新規失業保険申請件数輸入物価指数の発表が予定されています。最近、絶好調の新規失業保険申請件数が引き続き好調をキープすると米国労働市場のスラック解消への期待が増加しドルの支援材料となると思われます。
また、引き続きウクライナをはじめとする地政学リスクには警戒が必要です。

【本日の予定】

14:30 仏4-6月期GDP(速報値)
15:00 独4-6月期GDP(速報値)
17:00 8月ECB月報
18:00 ユーロ圏7月消費者物価指数(HICP)(確報値)
18:00 ユーロ圏4-6月期GDP(速報値)
21:30 米7月輸入物価指数
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 加6月新築住宅価格指数
翌2:00 米30年債入札(160億ドル)

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト