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ギリシャ懸念強まる

【著者】

昨日は週末にユーロ圏財務相会合にて支援交渉が決裂、現在のギリシャ支援が6月末で終了を決定、ギリシャが債権団の提案する改革案の是非を等国民投票を実施を決定、ECBは緊急流動性支援の拡大を行わず、ギリシャの市中銀行は閉鎖となったことを受けて早朝からユーロ売り、リスクオフの円買いなどで大きな窓を開けてのスタートとなりました。その後は欧州時間にかけてリスクオフの流れでECBトレードの巻き戻しが活発化し逆にユーロが大きく反発する動きとなり、米国時間まで底堅い動きとなり窓を完全に埋める動きとなりました。

ユーロに関しては様々な読み方ができ、ギリシャのユーロ離脱懸念が単純にユーロ売りと考えることができる一方で、リスクオフによるECBトレードの巻き戻しであったり、リスクオフで米国債利回りの方が低下してしまうなど、ユーロ買いでの反応の方が強くギリシャの国民投票が終わるまでは神経質な展開が続くことが予想されます。

株式市場は大混乱まではいかなかったものの大幅下落となり、米国債利回りも低下し、ドルの上値は重い状態となりました。米国時間に発表された中古住宅販売保留件数は市場予想を下回る結果となりましたが、市場の関心はギリシャに向いていたこともあり、影響は限定的なものにとどまっています。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

ドル円は早朝から下落となり、その後は持ち直す場面も見られましたが、欧米時間にかけてリスクオフ地合いの強まりから再び下値を探る動きとなっています。早朝の下落時でも最終防衛ラインと考えられる122.00を守り通しているため、今後も122.00をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。割り込んでしまうと122.00を上値抜けて強まった円売りに乗った参加者は厳しい状況に追い込まれ、損切りを余儀なくされ、また、それによる下落を狙った売りが活発化する可能性があり下落が加速するかもしれません。

USDJPY

ユーロドルは早朝に大きく下落し窓空きスタートとなり、1.1を割り込むところまで押し込まれる動きとなりました。しかし、その後は反発に転じ、欧州時間に入ると反発が加速、NY時間まで上昇は続き終わってみれば窓を完全に埋める状態となっています。長い下ヒゲを残しているため、下方向は攻めにくいとも考えられ、やや買いの方が優勢といったところでしょうか。ただし、今週は米国雇用統計に加え、ギリシャの国民投票を控えていることもあり、最新の報道に一喜一憂する場面が多くなることが予想され、テクニカルでは説明しにくいような状況となる可能性があるため注意が必要です。

EURUSD

ユーロ円も長い下ヒゲを残す動きとなっています。4円近くの下落後のほどんどを取り戻す動きとなっているため、下方向には攻めにくい状況と考えられ、本日はしっかりと踏みとどまれるかどうかを見極める一日となりそうです。しっかりと踏ん張ることができれば、さらなる反発への期待が高まるのに対し、すぐに垂れてくるようであれば、再度下値を試しにいく可能性も考えられます。

EURJPY

ポンドドルは引き続き方向感の薄い推移が続いています。今週は先週からのサポートとなっている1.5665と先週後半のレジスタンスとなった1.58のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。しっかりと1.5を突破できれば上昇モード再開の可能性が高まります。

GBPUSD

豪ドルは早朝に大きく下落後、反発に転じるものの上値の重さが残る動きとなっています。早朝のドタバタで一瞬0.76を割り込むもののその後はすぐに反発に転じているため引き続き0.76がサポートと考えられ、0.760.784のレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

AUDUSD

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏の消費者物価指数の速報値、ドイツの雇用統計、英国GDP、米国時間にはシカゴPMI、消費者信頼感指数などの発表が予定されていますが、市場の注目がギリシャに向いていることもあり、よほどのサプライズとならない限り、影響は発表直後の限定的なものになる可能性も考えられます。それよりも株式市場や債券市場から市場のリスク許容度を探る方が、動きが見えてくるかもしれません。

本日の予定

07:45 NZ5月住宅建設許可
08:05 英6月GfK消費者信頼感
10:00 NZ6月ANZ企業信頼感
16:55 独6月雇用統計
17:30 英13月期GDP(確報値)
17:30 英13月期経常収支
17:40 スティーブンスRBA総裁講演
18:00 ユーロ圏5月失業率
18:00 ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)(速報値)
21:30 加4月GDP
22:00 米4月SP/ケースシラー住宅価格指数
22:45 米6月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米6月消費者信頼感指数
翌1:00 ユンケル欧州委員長記者会見
翌7:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト