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ウクライナ・地政学的リスクは、三角保ち合いブレークのきっかけに・・・?

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外国為替マーケット情報|2014/05/08

ウクライナ情勢の緊迫化→欧州通貨買いの動きに?

先週末の米雇用統計がポジティブサプライズであったにもかかわらず、ドル円相場は瞬間的に103円台を目指す動きを示した後失速。7日に行われたイエレン米FRB議長の議会公聴会においても、ハト派的姿勢を示した際のドル円の動きはショート・カバーといってよさそう。
 ウクライナ情勢が緊迫の度合いを増す中、ドル円相場はいわば“蚊帳の外”に置かれているような状況下、喫緊の注目は今月11日に予定されているウクライナ東部・ドネツクにおいて実施予定の住民投票。親ロシア派が先導する「ドネツク人民共和国」が樹立した場合は、国際社会から新たな批判となるのは必至。11日の住民投票は、今月25日実施予定のウクライナ大統領選挙にも大きな影響を与えるとの予想から、ロシアや東欧の投資家がその混乱を警戒して資金を今後ユーロやポンドに向かわせる可能性も。
さらに、ロシアとしても米ドルで保有する資産を凍結されてしまう前に、手持ちのドルを売ってユーロやポンドを買う動きを見せるのも必然的措置と言えそう。8日のECB理事会とその後のドラギECB総裁の会見に耳目が集まる中、週明けの地政学的リスクに伴う円買いフローにも警戒したいところです。

ユーロ円は三角保ち合い相場の最終段階・・・?

8日のECB理事会やその後のドラギ総裁会見、さらには不透明感を増すウクライナ情勢で注目を増す欧州通貨。以下、チャートからユーロ円の今後の動向予測をしてみましょう。
まずは、昨年11月7日の131.22円を起点と考え、それぞれ昨年末12月27日、今年3月7日、同4月2日の高値に合わせてトレンドラインを引き、また今年2月4日、同5月7日の安値に合わせてトレンドラインを引いてみると、現状は上昇ペナント型の三角保ち合い(もちあい)相場の最終段階と想定できます。この場合、ペナント上辺、つまり上値抵抗線をブレークした場合、上昇トレンドのスタートと捉えるのが一般的。保ち合いが継続するのか、はたまたブレークするのか。8日のECB理事会やドラギECB総裁の発言内容、さらには11日のドネツクにおける住民投票といった材料が立ち並ぶ中、目先はユーロ円の動きに要注目です。

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津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。