ジャネット・イエレン(イエレンFRB議長)

【著者】

経歴

生誕 :1946年8月13日
国籍 : アメリカ合衆国
出身大学:ブラウン大学、イェール大学
研究機関 :ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校、全米経済研究所

アメリカ合衆国の経済学者である、2010年よりFRB副議長、2014年よりFRB議長を務める。

ベン・バーナンキを上回る頭脳と実績の持ち主であり、同氏よりもハト派といわれる。

雇用・失業の研究者であり、自身が提唱した有効賃金理論は、賃金上昇によって労働者の生産性が向上し会社の利益が増すことを示した。
その為、同氏が就任して以降労働参加率と賃金上昇率が注目されている。

また、その地位から基軸通貨である米ドルを最も動かすであろう発言力がある。
過去には、記者より「『テーパリング終了後も相当の期間低金利を維持する』とはどれくらいの期間か」との問いに対して、「半年くらい」と答えたことにより、急激なドル高を招いたことがある。

バーナンキ氏よりもFRB議長にふさわしい人物

バーナンキ前FRB議長はハーバード大学を卒業した後、マサチューセッツ工科大学で経済学博士号を取得するという天才です。スタンフォード大学経営大学院やプリンストン大学で教鞭を取った後、FRB理事、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を経て議長に就任しました。

一方イエレン氏ははエール大学で博士号を取得し、ハーバード大学准教授、カリフォルニア大学バークレー校にて教授を務めるなど、こちらも輝かしい経歴を持ちます。
そして、イエレンはCEA委員長やFRB理事のほか、サンフランシスコ連銀総裁を6年半、その後3年間はFRB副議長を務めています。つまり、バーナンキ氏よりもFRBないでの経験が豊富であり人脈もあり統率も取り易いといえます。

さらに、女性のFRB議長は米国史上初であり、他の先進国でも女性が中央銀行総裁を務めた例はありません。
イエレン氏が如何に優秀な頭脳をもっているかが分かりますね。

夫はノーベル経済学賞を受賞

彼女の夫であるジョージ・アカロフ氏は、カリフォルニア大学バークレー校の名誉教授でありノーベル経済学賞を受賞した学者です。
息子のロバート・アカロフ氏も経済学者であり、マサチューセッツ工科大学のスローン・スクール・オフ・マネジメントで博士課程取得後、イギリスのウォーリック大学の助教授となっています。
まさに、経済学の天才一家である。

バーナンキ氏以上のハト派

イエレン氏はインフレ抑制より成長を重視するハト派として知られていますが、これはヘリコプターベンと呼ばれたバーナンキ氏以上だといわれています。

その為、当初利上げは米国の失業率が6.5%を下回った時点で検討とされていたにも関わらず、労働参加率などの経済指標を理由にイエレンダッシュボードを持ち出し、利上げを先延ばしにしました。

イエレンダッシュボード

イエレンダッシュボードとは、イエレン氏が米国の利上げ判断で重視するとされている複数の雇用関連指標(ダッシュボード)のことをいいます。
これは雇用情勢を、車の複数の計器に見立てて米国メディアが名付けました。

2014年4月の雇用統計で失業率が6.3%となり、それまで6.5%以下という利上げ検討の目安としていたフォワード・ガイダンスが意味をなさなくなった。
そのため、少し前の2014年3月のFOMCで失業率の表現を撤廃し、雇用統計後の2014年4月の講演で「失業率だけでなく、雇用やインフレ、金融情勢など幅広く考慮すべき」としたことがきっかけとなっています。

イエレンダッシュボードで注視している9つの雇用関連指標が、景気後退前の水準を回復するまでは利上げには踏み切らないとも表明している。

イエレンダッシュボードの経済指標と発表日

経済指標 発表日 景気後退前の水準
失業率 雇用統計 5.00%
非農業部門雇用者数 雇用統計 9.7万人
労働参加率 雇用統計 66.10%
長期失業者の割合 雇用統計 19.10%
講義の失業率 雇用統計 8.80%
求人倍率 月次求人労働異動調査 3.00%
退職率 月次求人労働異動調査 2.10%
解雇率 月次求人労働異動調査 1.40%
採用率 月次求人労働異動調査 3.80%