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6月ドル円相場予想

【著者】

5月のドル円は、119円から124円へと終わってみれば5円の円安となりました。
参考:ドル円の5月相場見通し

6月はここからドル円がどのような値動きをみせるのか、イベントや材料から追っていきたいと思います。

6月も円安 ターゲットは127円台

結論から先にいいますと、6月もドル円は円安に動くのではないかと考えています。
その材料としては以下の5つが挙げられます。

・生保の外債投資や年金資金のドル買い
・個人投資家の円買い
・好調に転じた米国経済指標
・ドル円の高値更新時の値動き
・6月FOMCでの利上げ期待の後退

そして、リスク要因としては予想外の米国経済や順調に上昇を続ける日経平均の急落などが考えられますが、一番の懸念材料はギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱(Grexit)でしょう。

しかし、この可能性はロシア動きを警戒するEU諸国やアメリカの離脱阻止のようにも見える圧力などがあり、現段階では低いと考えています。

では、それぞれを細かくみていきましょう!

生保の外債投資や年金資金のドル買い

こちらは随分と前から言われていましたが、やはり新年度入りをしてからの投資需要とそういった思惑に乗ってくる買いからより勢いが増しやすくなります。
4、5月と順調に買われてきており、そろそろ押し上げる要因は薄くなってくるとも考えられますが、底堅さをつくる要因としては十分です。

また、日経平均を買ってくる5頭のくじらも強力な下支え要因です。

しばしば公的資金のオーダーを受け持つ信託銀行の買いとされる価格の2,30銭手前でドル円が反発することがありますので、トレーダーとしても良い買値の目途となっています。

個人投資家の円買い

今回の122円を越えてくるのに、度々話題となっていたのが個人投資家のドル売り円買いです。
参考:ミセスワタナベ、驚異の6000億円のドル売り!

このドル円ショートはまだ全て切れていないようです。外為どっとコムのポジション比率を見ますと、売り55%|買い45%となっており、上昇トレンドが出ていますが売りが優勢となっています。

外為どっとコムドル円ポジション比率

マーケットは一番苦しい人の逆を行くともいわれますので、これらのポジション比率がもう少し変化するまではトレンドが続きやすいのではないでしょうか。

好調に転じた米国経済指標

3月と4月の米国の経済指標は、雇用統計をはじめとし芳しくないものがありました。
しかし、それは天候の要因は原油価格の下落による一時的な解雇の増加、湾岸地域のストライキによるものだといわれています。

FED要人も今後の経済指標に自信を持つコメントが出てきていることから、5月の好調な住宅指標を皮切りに今後の経済指標に期待できます。

ドル円の高値更新時の値動き

これまで、ドル円は新高値を取ってきた場合や三角保ち合いを抜けた場合は5円程度の円安となりました。

ドル円高値更新

今回は約半年間のレンジ相場を形成した後に、レンジブレイクとなっています。

これは4月の雇用統計の結果は振るわなかったものの、すでに2015年内に迫った米国の利上げを織り込みにいく為、市場は上昇へのきっかけ探しをしていたと考えられます。
それが、5月22日に発表された消費者物価指数とイエレン議長の講演がそれとなったのではないかと考えられます。
つまり、既に年初来高値更新の地合いはできていたと考えられます。

過去の値動きを見ても、2014年に起きたウクライナ情勢不安という突発的に出てくるようなリスク要因がない限り一度高値更新をした後は戻ることの無い値動きとなっています。
(秋にエボラ出血熱に伴う急落で一瞬だけ105円に戻りましたが)

そういったことを見てみると、122円を上抜けたドル円は127-128円あたりまで順調に上昇していくのではないでしょうか。

6月FOMCでの利上げ期待の後退

ご存知の方も多いと思われますが、6月18日のFOMCでの利上げの可能性はほぼないといわれています。
このことから、利上げしないと発表してもドルが急落するリスクは低くなります。

逆に、もし仮にここで0.125%でも利上げを行うとドル円はほとんど織り込んでいないことから、ポジティブサプライズとなり急騰する可能性が高くなります。

以上のことから、6月FOMCはどちらかといえばドル買い要因となりやすくなるのではと考えられます。

今週は雇用統計をはじめとする重要指標が発表され、また5日にはギリシャの債務償還も予定されています。

材料が出てくるたびに追記、または他の記事でフォローしていく予定です。

現段階では、大きなリスク要因が出てこない限り6月は円安方向だと考えております。

それでは、今月もよろしくお願いします!

振り返り:ドル円の5月相場見通し

川島寛貴|みんなの外為スタッフ

川島寛貴|みんなの外為スタッフ

みんなの株式の立ち上げ当初からプロデューサーとしてアライアンス業務を推進。みんなの外為、みんなの米国株、みんなのコモディティなど兄弟サイトの立ち上げも担当。通称「為替王子」