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今週の見どころ 今年最後の大イベント!FOMC

【著者】

先週からの流れ

先週は前週のOPEC総会にて原油の減産が見送られたことで、原油の供給過多の長期化が意識されたことや、中国の貿易収支が冴えない結果となったことでリスク回避色が強まり、資源国通貨や新興国通貨での売りが強まり、また、今週にFOMCを控えていたこともあり、対主要国通貨では溜まったドル買いに調整が入る展開となりました。

週間を通して、リスク回避色が強い相場となったことで円やスイスフラン、ユーロの強さが目立ったのに対し、資源価格の下落を受けてカナダドルや豪ドル等の資源国通貨の上値の重さが目立つ推移となっています。

新興国通貨全般は弱い推移が続いていますが、中でも南アフリカランドの下落が目立っています。財務相が解任となったことに加え、資源価格の下落なども加わり、下落が加速となりました。

通貨の強弱

今年最後の大イベントとなるFOMC

昨今の経済指標やFOMCメンバーのコメントなどから、今週のFOMCにて米国が利上げ開始に踏み切る可能性が高まっており、市場では利上げを織り込む動きが続いてきました。そのため、利上げを決定すること自体はサプライズとならず、市場の注目はその後の利上げペースへとシフトしつつあり、今回のFOMCでは発表されるメンバーの金利見通しへの関心が高まっています。

最近のFOMCメンバーからは利上げ開始のショックを和らげる意図もあるとも思われますが、利上げペースが緩やかになるとのコメントが多くなってきていることに加え、原油価格下落やドル高の影響などから製造業の不振が目立ち始めていることなどを考えると前回発表時よりもメンバーの金利見通しが下方シフトしている可能性が挙げられ、ドルの上値を圧迫する材料となるかもしれません。

また、可能性は非常に低いと考えられますが、利上げ見送りとなると大サプライズとなり、ドルが大暴落という可能性もゼロではないため、一応の注意が必要です。
直近ではポジション調整が多少は進んではいるものの、引き続き市場のポジションはドル買いに傾いているため、ドル売りが進む場面では節目ごとのストップ売りには注意が必要です。

原油価格の動向

今週も先週に続き原油価格を中心とした資源価格の動きにも注目が集まります。週末に発表された中国の鉱工業生産や小売売上が市場予想を上回る結果となっていたことは中国の景気減速懸念を多少和らげると考えられますが、原油の供給過多への懸念は根強く、原油価格の上値を圧迫し続ける可能性もありそうです。原油価格が下値を探る動きが強まると、為替相場では資源国通貨の下落などが顕著に見られるほか、エネルギー関連株の下落などでリスク回避色が強まる、さらには、先進国のインフレ率の伸び悩みなどにも発展し、金融緩和期待を押し上げる材料としても意識されると考えられます。

流動性低下に注意

今年最後の大イベントとなるFOMCを消化すると市場はいよいよ冬休みモードに突入し、市場参加者が減り、流動性が徐々に低下していきます。そのため、値動きが雑な動きとなり、読み難い相場となる可能性が高まるため、お取引の際は注意が必要です。

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト