本日のGDPを受け、それでも消費増税延期を決めたら・・・

前回の当レポート内でこのところの為替の値動きは「悩ましい」(良くわからない)とお伝えをしておりましたが、その流れは依然として変わっていないようです。昨晩も強い米経済指標発表後に米国債が買われ(通常であれば、債券売りとなるところ、債券買いで金利は低下)たという動きなどはその最たる現象であったと感じています。一体、何を見て動いているのか、マーケット関係者と話してもお互い首を傾げるばかり、かえって考えることが無駄なようにすら感じる昨今の動きです。

注目の本邦GDPで消費増税の行方は?

本日、本邦第1四半期GDP速報値の発表がありました。市場予想(+0.3%)を大きく上回る年率換算1.7%成長。前評判では“うるう年”の影響も考えると、「実質的に2四半期連続のマイナス成長に陥るのでは?」と言われていただけに、本日の結果を受け、発表直後は日銀による追加緩和策後退→株安→円買いの流れになっています。問題は、来年4月の消費増税実施が為されるのか否か。一部報道では安倍首相が消費増税延期の方針を固めていると伝わっておりましたが・・・

今回の結果を受け、仮に消費増税延期となれば、懸念しなければならないのは格付け機関による日本国債の格下げだと思われます。以前より2ノッチ(2段階)引き下げられるのでは?と囁かれています。ただ、ご存知の通り現在の国債市場のメインプレーヤーは日銀です。市場の売りを日銀が吸収する(日銀にとって何より避けなければならないのは、金利の上昇)ことになるでしょうから、そちらは波乱なし。そのとばっちりを受けそうなのが株式市場であり、そして為替市場に波及するのでは?というのが私の見立てです。

とは言え、日経平均・ドル/円のチャート移動平均線、標準偏差ボラティリティ何れもレンジ相場の様相。今週末には、G7、来週末にはサミットが控えており、イベントを通過するまでは
ドル/円105~110円のレンジを維持することになりそうです。

くれぐれも憶測・観測に振り回されないように注意したいものです。

<資料>日本GDP(前期比年率)の推移
データ出所:Bloomberg

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!