予想で買われ、結果で売られるパターンとなるのか?!

【著者】

初めての国連演説で過激な言葉で北朝鮮を非難していただけに、朝鮮半島から何らかのアクションが起きるのでは?と思っていたのですが、杞憂に終わりそうです。

そして市場の注目はFOMCにシフトしています。
先週の当欄(ドル/円は再度レンジ相場?!)でCPIの数字が上振れたら、それなりの値幅が出るのでは?とお伝えしていましたが、その通りの展開となり、ドル/円は111円台を示現(私が想定してレンジの上限を上抜けることとなりました)。
今回のFOMCでバランスシート縮小開始について市場は織り込み済みとなっていますが、そこにCPIの結果を受けて、年内の追加利上げ期待が加わり、12月の利上げ確率はそれまでの4割程度から58%に上昇いています。

とはいえ、上記のCPIが1.9%に上昇したからと言って今後も上昇基調をたどるのかは分かりません。そして、FRBが重視していると言われているPCEコアデフレータは相変わらずインフレターゲットの2%から大きく下回る1.4%であることを考えると、あの慎重なイエレン議長が利上げに前のめりになる(利上げの説明に整合性が伴わない)とは考えにくいのですが・・・。
他のFOMCメンバーもこのところ、確信を得られるだけのデータを確認したいと、これまでのトーンからダウンしていますし、ハリケーンによる影響も今後明らかになってくるでしょうから、やはり今後のデータ次第ということになるのではないでしょうか。

今回の会合でドットチャートの発表もあります。正直、ドットチャートは“本来あるべき姿”を示しているものであり、実際の金融政策とは一致いていないだけに、あてにならないと言われていますが、今回ばかりは来年以降の利上げペース(現状3回の利上げ)を確認するという意味では材料視されそうです。仮に現状維持との判断が出来れば、若干のドル高に動くことになるでしょう。でも直前で利上げに対する期待が高まったことを考えると、その期待が裏切られた時の反動の方がより大きな値幅に繋がることになります。

私見ですが、今回追加利上げに踏み込めず、結果として長期金利低下→ドル売り、株高の流れになるのではないかと考えています。ただ、以前より「FRBメンバーからは資産価格のバブルに関して警鐘が鳴らされており、今回さらなる株高=バブルとなれば、そのバブルが破裂する要因は政策金利の引き上げであることは歴史が証明している」との知人のマーケット関係者のコメントが妙に引っ掛かっています。

相場に絶対はありませんので、結果を見極めてから相場にエントリーしても決して遅くはないと思っています。くれぐれも値ごろ感でのお取引にはご注意ください。

<資料>2017年6月時のドットチャート

出所:FRB

M2J提供番組(ラジオ)

ラジオNIKKEI 「ザ・マネー~西山孝四郎のマーケットスクウェア」(毎週金15:10~16:00)
ラジオNIKKEI 「世界の株価de資産運用」(毎週水16:00~16:30)
毎日、旬のトピックをアップ「M2TV」

比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

常に個人投資家の皆さんとともに! 比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!