予想・見通し

少し気になる米金利の動き

【著者】

ここにきてドルは税制改革に対する期待からこじっかりの展開。さすがに不透明な部分(税制改革に対する議会運営・次期FRB議長が誰になるのか)もあることから、114円アッパーの滞空時間は短くなっていますが、米長期金利はじりじり上昇、結果としてドルがしっかりの動きになっているわけです。

ただ、金利面で一つ気になることがあります。下記チャートは2017年に入ってからの米10年債利回り-2年債利回りを表示したものです。全般的に右肩下がり、そして、直近も金利差が縮まっていることがお分かりになるかと思います。
これが何を意味しているのか。それは、10年債の利回りがそれほど上昇していない一方、2年債の利回り上昇ペースが速いことを示しています。2年債は一般的に政策金利の動向を示しているとされており、徐々に来年分の追加利上げ(3回)についても織り込み始めているということになります。
それに対して10年債利回りの上昇が鈍いということは、今後の米経済に対して楽観視していないということになり、この差が一段と縮まってくるようだと、ドルにとってネガティブな動きに繋がる可能性が高まってくることを意味しているわけです。

まずは目先明日にも発表されると言われています、次期FRB議長にトランプ大統領が誰を指名するのか、それによってこの金利差がどう変化するのかを見極める必要がありそうです。

<資料>米金利差の動き

出所:Bloomberg 単位:%

ドル/円は今年に入って概ね13日移動平均線±2%の間で推移しています。
この動きが今後も続いていくのかにも注目しています。

<資料2>ドル/円 エンベロープ

出所:M2Jチャート 上段:13日移動平均線±2% 下段:26日標準偏差ボラティリティ

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比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!