中国問題のリスクオフの動きも限定的!?

【著者】

本日のオセアニア時間に「トランプ大統領は2,000億ドル相当の対中関税リストを公表する予定」と報じられたことで、ドル円は一時110円台後半に押し戻されています。再度の貿易戦争を意識してリスクオフの動きに向かっているわけですが、私としてはこの動きは長続きしないのでは?と考えています。

と言うのも、このところドルに対して人民元安が進んでおり、人民元安の下落が関税部分を相殺→中国経済に与えるインパクトはそれほど大きくないことに市場が気づいているからです(ドル円は同じベクトルに向かうことになり、ボラティリティが小さく、クロス円の方がボラティリティは高まる可能性が高い)。

このところの市場はリスクオフ材料に対する動きが限定的、「良いとこどり」相場を形成する傾向にあることも、長続きしないと考える理由です。

<資料>ドル/人民元(日足)の推移

出所:Bloomberg

本日については、欧州でNATOサミットが開催されることから、米国VS他国の敵対関係(?)が意識されますので、リスクオフ気運を一時的に高めることになるかもしれませんが、別の見方をするなら、押し目を拾うチャンスと言えるかもしれません。
ドル円の下値目途として21日移動平均線をイメージしております。

エルドアンも我が道を行く

トランプ大統領同様、トルコのエルドアン大統領も我が道を行く精神。今週月曜日組閣人事を発表、外国人投資家から評価の高かったシムシェキ副首相、アーバル財務相を更迭、一層のエルドアン権力を固めることとなりました。

このところ、市場の一部でIMFへの支援を要請するのでは?との観測も流れていましたが、この様な姿勢を示すエルドアン大統領がIMFへの要請を行うはずもなく(IMF管理下に置かれことはかなりの制約を受ける)、トルコリラにとって再度厳しい時間帯となっています。

目先の注目点は、24日の政策会合で中銀の独立性が保てるのか否か(現状では、利上げの必要性)です。

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!