債券市場に不穏な動きが・・・

米国債の利回りが3%を割り込み、昨日は一時2.90%を割り込む場面も。この背景にあるのは、来年以降のFRBの利上げ回数が1回程度になるのでは?との観測から。パウエルFRB議長の発言も10月の「中立金利まで長い道のりがある」から「経済にとって中立となる水準の幅広い推定レンジをわずかに下回る」までトーンダウンしていることで、そういった観測が市場に広まりつつあります。その結果、債券市場では2・10年債のスプレッドが急速に縮小、2・5年のスプレッドは逆イールドの形状になり、今後の経済の先行きに対する不安から株式市場は大幅安→リスクオフの動きが強まることとなっているわけです。

ここから市場が注目しているのは、今月のFOMC(日本時間20日発表)でのドットチャート。元々、このチャートは本来金利のあるべき姿を表しており、FRBメンバーの利上げ回数を示しているものではないとされていますが、市場は来年以降の利上げ回数を確認する術にしており、「2~3回の利上げ」が「1~2回」になるのか見極めたいとしています。

個人的にはパウエル議長から「今後のデータ次第」といういつもの決まり文句で収めると考えており、その時、市場がどう反応するのか?こればっかりは蓋を開けてみるまで分からないというのが正直なところですが、年末越え資金の調達に向けた動きは続いており、実需の買いにサポートされる形で112.00~114.00円のレンジワークが維持されると考えております。ただ、そのサポートが無くなり、株式市場が大幅安となった場合には、200日移動平均線水準まで視野に入れておく必要があるかもしれません。

<資料>2・10年スプレッド推移(日足)

出所:Bloomberg

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!