正念場を迎えたパウエル議長

中銀の独立性を維持できるのか

昨日より注目のFOМCがスタート。今晩の発表を前にトランプ大統領からパウエル議長へ強烈なメッセージが・・・政府関係者より「ホワイトハウスがパウエル議長を理事へ降格させる法的可能性を模索」と報じられています。ここで利下げでも行おうものなら、中銀の独立性が損なわれる結果になりかねません。正直、素人がその場の思い付きでプロに横やりを入れるのはいかがなものかと思うわけですが、相場の波乱要因にもなりかねないため、今回のパウエル議長の対応いかんでは相場が荒れることも想定されます。筆者的には今回の会合で政策金利は据え置き、次回に利下げの含みを持たせることになると思っています。

債券市場では2.5回程度の年内利下げを織り込み済み。昨日は、米10年債利回りが2%近辺まで下落する場面がありました。米金利の根強い先安観がドル円相場にとって相当な重石となることは明白。時同じくして、日銀の政策会合も開催されます。日銀も利下げ云々の話は出るのでしょうが、すでにマイナス金利に突っ込んでいる状況では方策も限られると思われ、米金利の低下以上に日本の金利が低下し、円がドル以上に売られることは難しいと考えています。

本来利下げを行うと言うことは、景気が悪くなっているから。にもかかわらず、株式市場はポジティブに受け止めているというのは本当に不思議な状況です。ドル円のレンジについては、引き続き、107~109円と考えていますが、明日の朝、景色が極端に変わっていないと良いのですが・・・。

米中会談に市場は楽観?

FOMCの後には、G20サミットが控えています。米中首脳会談が実施されるのか注目されていましたが、来週行われることが発表されました。首脳会談前に事前協議を行う、そこで米中貿易問題に何らかの進展があるのでは?と市場は考えているようですが、これまでの両国のやり取りを見ていると、お互い一筋縄でいかないことは明らかであり、過度な楽観は禁物かと。通商協議が揉めに揉め、直前で米中首脳会談がキャンセルされると言うことは無いと信じていますが、くれぐれも、大人の対応を期待します。

<資料>米10年債(日足)
出所:Bloomberg

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比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!