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『解散・総選挙=買い』?

【著者】

9月後半、永田町から俄かに“解散風”が吹き始め、28日の臨時国会冒頭で正式に衆議院の解散が決定されたことは周知の通りです。(10/10公示、10/22投開票) 衆議院の解散・総選挙という話は、以前より一部では「無きにしも非ず」という認識ではあったものの、その“風”が突如風雲急を告げる形となり得たのが、小池東京都知事を代表とする新党「希望の党」の立ち上げと言えるでしょう。

さらにその風がカオス状態となり得た要因は、新党「希望の党」に合流する意向を示した民進党・前原代表の決断。政治の世界では、離合集散は日常茶飯事であるとはいえ、あまりの進展の速さと複雑さに、「ついていけない」と感じておられる方も多いのではないでしょうか。

選挙については「水物」、政治については「一寸先は闇」ということがよく言われる通り、その予測は極めて困難であるため、「選挙」と「マーケット」を必要以上に近付けて捉えることは避けるべきですが、あくまで一般論、ないしはアノマリーとして捉えてみる分にはいいのかもしれません。

その選挙とマーケットにおける有名なアノマリーとして取り沙汰されるのが・・・『解散・総選挙は“買い”』ということ。
この“選挙アノマリー”について、その内容を検証してみたいと思います。

以下、2000年以降における、「衆議院解散」から「総選挙実施前日」までの期間(以下、「選挙戦期間」)における日経平均とともに、米ドル/円の騰落値(率)およびその平均をご覧ください。まずは、日経平均から。

上記表より、2000年以降の選挙戦期間における日経平均の平均騰落値が+421.46円、平均騰落率は+4.07%となっていることが分かります。ちなみに、その期間をさらに遡って、1972年以降※としてみると、平均騰落値は+397.64円、平均騰落率は+3.51%となっています。(※計14回の解散→総選挙)

騰落値および騰落率がプラスのケースを「勝ち」とすると、当該期間(1972-)における日経平均の勝敗は「13勝1敗」、勝率は「.928」と、圧倒的な成績になっています。
これらも合わせて推論すると、あくまで確率論という前提の下、【解散・総選挙=日本株買い】というアノマリーが当てはまると捉えてよさそうです。次に、以下で米ドル/円のケースを見てみましょう。

上記表から推論できることは、米ドル/円と解散・総選挙については【解散・総選挙≠米ドル/円買い】(ノット・イコール)、つまり確率論的には当てはまらないということ。

あくまで限定された期間における確率論ではありますが、以上のデータ・実績を合わせて総括してみると、いわゆる“選挙アノマリー”は日本株には当てはまるものの、米ドル/円には当てはまらないと捉えるのが妥当なのかもしれません。

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津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。