マーケット

“トランプ・ラリー”継続中。ムニューチン次期財務長官は「切り札」となるのか、それとも・・・?

【著者】

本日より12月相場のスタート。
12月相場といえば、「サンタクロース・ラリー」「掉尾の一振(とうびのいっしん)」に代表される通り、株式市場では年末(大納会)に向けて強気基調となりやすいという、過去のアノマリーで有名。

そんな過去の通例がある中、マーケットではもう一つの強力な“ラリー”である「トランプ・ラリー」が進行しており、株高・金利高・ドル高フローが続いており、いわば“トランプ・フィーバー”といったところ。

昨日の海外時間(日本時間本日未明)、OPEC(石油輸出国機構)が8年ぶりとなる日量120万バレルの減産で合意し、WTI原油市場は一時1バレル=50ドル手前の水準まで上昇し、エネルギー関連株の上昇とともに、原油価格の上昇に伴うインフレ観測の強まりが米10年債利回りの上昇を支援し、同利回りは一時2.4%手前水準まで上昇(債券価格は下落)しました。

債券市場から株式市場へのマネーの流入がさらに加速し、日米株式市場ともに堅調な動きとなり、また日米金利差の拡大に伴い、ドル高・円安基調が進展し、ドル/円は一時今年2月16日以来の高値となる114.79円(12/1東京時間)を示現しています。
現在のマーケット環境は、新興国を除いてはまさに「死角なし」といった感もありますが、はたしてこのまま順調な“ラリー”が継続するのでしょうか。

結論から言うと、ドル高基調の継続は、そう遠くない未来において米経済の足を引っ張る一因になり得ること、また、“ラスト・ベルト”と呼ばれる製造業地帯のトランプ氏ないしは共和党支持者にとって、ドル高は「招かれざる客」であることは、以前の当コラムでもお伝えした通り。

現時点のドル・インデックス(ドル指数)の値は101.48(12月1日時点)となっており、ルー財務長官がすかさず口先介入をしたラインである100を上抜けており、米国経済にとって不利益となり得るドル・インデックスの100ライン超え、言うなれば「厳然たる(ドル・インデックス)100の壁」を超然と超えて行く状態が続くことは、米経済にとって足枷・ブレーキとなることは明らか。

その“監視”をすべき次期財務長官に、スティーブン・ムニューチン氏が起用されるとの報道が昨日為されましたが、同氏の手腕は未知数といったところが多くのマーケット関係者の見方ではないでしょうか。(※同氏は元ゴールドマン・サックス幹部であるものの、映画プロデューサーとして「Xメン」「アバター」「ドラゴンボール」「ハドソン川の軌跡」といった作品に関わったことでも有名。)
トランプ・ラリーの強気相場が続く中、トランプ次期大統領とともに、金融・経済の舵取り役であるムニューチン次期財務長官に共通する点が・・・「手腕が未知数」というところ。

トランプゲームのジョーカーの如く、“切り札”になり得るのか、それとも“道化師(ピエロ)”となってしまうのか。

その結論を出すには、もうしばらくの時間的経過が必要となりそうです。

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津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。