マーケット

今夜、注目のECB理事会が開催!そのポイントは?

【著者】

本日、注目のECB(欧州中央銀行)理事会が開催されます。
その後に行われるドラギECB総裁定例会見とともに、その内容次第ではマーケットの景色が一変する可能性があると言ってもいいかもしれません。(政策金利発表 21:45、ドラギECB総裁会見 22.30[いずれも日本時間]) 今回会合のポイントは、以下の3つに絞られそうです。

1) 来年3月に迫る量的緩和(QE)プログラムのゆくえ
2) 購入資産の条件緩和の有無
3) QE縮小(テーパリング)の決定、ないしはヒントの有無

当然、4) 先延ばし(ゼロ回答)の可能性も視野に入れる必要がありますが、概ね上記3つについて、まずは抑えておくべきと考えます。

まず1)について。現行800億ユーロ/月の緩和プログラムを、半年伸ばし来年9月までとするのか、もしくは600億(ないしは400~500億)ユーロ/月の同プログラムを、来年12月までさらに延長するのか否か。仮にこの決定がなされた場合は、ECBに対するマーケットの信認低下に伴って、ユーロ売りが再燃する可能性も。

そして2)について。先のイタリア国民投票において憲法改正(上院改革)を問うた国民投票で事実上の「不信任」を突き付けられたレンツィ首相ですが、同氏が表舞台から去ることで、不良債権総額が3600億ユーロ(約44兆円)とも言われているイタリアの銀行問題が暗礁に乗り上げてしまう懸念も。そういった不安もあり、イタリア長期国債の利回りが軒並み上昇(債券価格は下落)する中、その支援目的という形でのイタリア国債の買い入れ(=事実上の金融緩和[QE]延長)の可能性も視野に入れる必要があります。奇しくも本日、伊モンテ・パスキが増資期限延長(2016/12/31→2017/1/20)をECBに要請したとのニュースが伝わり、イタリアにとっても、そしてECBにとっても今後さらなる困難な道のりが予想されています。

最後に3)について。ここもとのユーロ高の背景には、このQE縮小(テーパリング)観測を事前に織り込んだ動きとも言えますが、イタリアの政局不安やそれに伴う銀行不安が渦巻く中で本当にテーパリングができるのかどうか。仮に、市場とのコンセンサスに齟齬をきたした場合は、テーパー・タントラム(テーパリング癇癪)に伴う、リスク回避フローの高まりも考えられます。

いずれにしても、余程の“マジック”(もしくは“トリック”?)を見せない限りは、ソフト・ランディング(軟着陸)は難しそうですが、その主役であるドラギECB総裁の一挙手一投足にマーケットの耳目が集まります。本日は、かの真珠湾攻撃から75年目のメモリアルデーですが、ドラギECB総裁による奇襲・先制攻撃が奏功するのか否か。その発言やヒントに要注目です。

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津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。