マーケット

7月も「中銀トレード」継続の様相か

【著者】

マーケットのメインテーマが各国中央銀行の金融政策へとシフトする中、各々の金融政策スタンスに基づく中銀トレードが、7月以降の相場においても繰り広げられそうです。
その流れを確認する上で、6月1ヶ月間における主要7通貨ペア(米ドル、ユーロ、英ポンド、豪ドル、NZドル、加ドル、日本円)の実効レートの騰落率推移について、以下ご確認ください。

主要通貨実効レート

6月1日のレートを「100」とし、各通貨の実効レートを指数化した上で、その騰落推移を見てみると、上昇率1位は『加ドル』で、月末(6月30日)時点での指数は「103.80」となっており、5月末時点からの騰落率は「+4.04%」となっています。
同2位は『豪ドル』(月末指数「103.27」、5月末からの騰落率「+2.71%」。以下数値のみ記載。)、3位:『NZドル』(「102.71」「+2.63%」)、4位:『ユーロ』(「100.96」「+0.95%」)、5位:『英ポンド』(「99.79」「-0.18%」)、6位:『米ドル』(「98.74」「-1.07%」)、7位:『日本円』(「98.19」「-2.30%」)となっています。

この結果から分かることは、「非伝統的金融政策」、つまり金融緩和策からの出口に最も遠い(と想定される)日本円が相対的に【最弱通貨】となっており、また、今後の利上げペースにおいてインフレ率の低下が懸念される米ドルも相対的に【弱い】通貨となっていることが分かります。

米ドルに関しては、今晩(7/7)の雇用統計での賃金動向や、次週14日に予定されている米6月CPI(消費者物価指数)および同小売売上高の結果が良好の場合は、「インフレ率上昇予測」→「年内追加利上げ観測の高まり」→「米ドル高」となる可能性があるため、その結果を見極める必要がありますが、今のところその金融政策スタンスに変更予定のない(見えない)日銀、つまり日本円は、【一弱通貨】として、各国先進国中央銀行による“金融正常化レース“から周回遅れで取り残されている状況と言えます。

これら金融政策スタンスの二極化(「金融引き締め志向」金融緩和志向」)が鮮明になる中、大きな政策変更がない限りは、6月同様、しばらくは【円キャリー・トレード】※がワークすると考えますが、どうなのでしょうか。
(※【円キャリー・トレード】:低金利通貨の円で借入をして、高金利国の金融資産(外貨等)などで運用して利ザヤ獲得を目論む取引のこと)

M2J提供動画視聴サイト

M2TV(M2Jマーケットスクウェア)(月~金)
M2J主催セミナーカレンダー(会場・WEB)
※M2Jが開催するセミナーには店頭外国為替証拠金取引および取引所株価指数証拠金取引の受託および勧誘を目的とする内容が含まれます。

M2Jバナー
津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。