ドル/円上抜けの“Xデー”は、伊勢志摩サミット後の国会会期末6月1日?

G7伊勢志摩サミットが開幕! 2つのシナリオについて検証する

本日、G7伊勢志摩サミットが開幕。
話し合われるテーマについては、世界経済やテロ対策、そしてパナマ文書問題等々多岐にわたりますが、本会合でのマーケットに対する動意となり得るのは、各国協調財政出動のありやなしやと言っても過言ではなさそう。
そこで、今回のG7伊勢志摩サミットにおけるシナリオ・ストーリーとして考え得るものとして、以下2つをご覧ください。

<シナリオ1>安倍首相が主導して、主要国が財政出動を含む経済政策で協調

このシナリオが現実となった場合は、とりわけ6月1日に国会会期末を迎え、7月に参院選(10日衆参同時選挙 or 国政+東京都知事選挙の可能性も?) を控える安倍首相にとっては“大いなる実績”となり得ます。このシナリオでは、リスク選好(=リスクを積極的に取って投資をしようとする姿勢)の相場展開が想定され、消費増税延期の追い風次第では円売り・日本株買い、いわゆるジャパン・トレードのリロード(再装填)になり得る可能性も。

<シナリオ2>財政出動に対する独英などの反発が強く、政策協調は掛け声だけに終わる

英・キャメロン首相にとってはパナマ文書問題や6月に迫る「Brexit」(ブレグジット)問題もあり、このタイミングでの大型財政出動について議会承認を得るには非常に困難であることは確か。

また一方の独・メルケル首相にとっても、シリア難民問題で国内の不満が高まっていること、また独は先般46年ぶりの「借金ゼロ」を達成(=新規国債発行ゼロ)し、その財政規律の厳しさから他の欧州諸国から「(財政黒字への執着は)一種の“フェティシズム”」とも揶揄され、独にとっては言うなれば「政策協調」での財政出動は“余計なお世話”とも。この場合は、失望感に伴うリスク回避の動きから円買い・日本株売りを想定すべきと考えます。

会合前に伝えられる報道では、<シナリオ1>の確率は低そうですが、いずれにしても消費増税延期を巡る「政治の季節」は時間の問題。
6月大相場に向けた下準備を怠らないようにしたいところです。

ドル/円上抜けの“Xデー”は?

足もとのドル/円相場は、上値の重い展開となりそう。
26日時点でのドル/円・日足・一目均衡表を見てみると、ローソク足が先行スパン(いわゆる“雲”)に行く手を遮られる形状。ただし、+4~+5付近(4~5日後。6/1付近?)の“雲”が薄くなっており、上方にブレークするための目先のポイントとなりそう。
そうなると、国会会期末である6月1日近辺がドル/円上抜けのXデーと考えることも可能ですが、どうなのでしょうか?

ドル円

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津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。