市場の注目は米国の利上げ時期

ギリシャ情勢、中国の株式市場の下落が一段落し、相場は落ち着きを取り戻し、市場の注目はギリシャ情勢から米国の利上げ開始時期に移行しはじめました。先週のイエレン議長の議会証言にて年内利上げの妥当性が再度示されてからジリジリとドル買いが強まり、今後はいつ利上げが開始されるのか、利上げのペースはどうなるのかを探り、ドルが米国経済指標、FRB要人のコメントに振り回される相場が続きそうな気配がしています。ギリシャ情勢が一段落したことから、欧州株、債券買い、ユーロ売りのECBトレード、また米欧金利差や高金利通貨買い、ユーロ買いのキャリートレードが進む可能性が考えられ、ユーロの下落にも注意したいところです。

また、イラン協議が順調に進んでいるため原油価格の下落が顕著に現れはじめています。カナダドル等の原油価格に敏感な通貨に加え、今すぐにというわけではありませんが、原油価格の下落が落ち着いたことを理由に秋以降の前年比ベースでのCPI回復を期待している中央銀行はこのまま原油価格の下落が続くと物価見通しの修正を余儀なくされ、さらなる緩和期待が生まれてくるかもしれません。

米国株式市場

主要通貨ペアの推移

ドル円は鈍い動きながらもジリジリと上値を追う動きとなりましたが124.40手前で伸び悩む推移となっています。本日は昨日突破することができなかった124.40を突破できるかどうかに注目が集まります。ちょうど同じ水準(124.3745)で6月中旬から上値を抑えられているため、この水準をしっかりと上抜けることができれば126円台へのトライが強く意識されると考えられます。

usd jpy

ユーロドルは上値の重い推移が続いています。オセアニア時間に5月27日の安値である1.082付近を割り込む動きとなったものの、反発し下げ渋る動きとなっています。日足チャートで見るとこの1.082をネックラインとしたダブルトップを形成しているような状態であるため、再度、この1.082をしっかりと割り込むような動きとなった場合には注意が必要です。

eur usd

ユーロ円は上値の重い状態が続いています。大きな流れでは保ち合いのような状態となり方向感の薄い状態となっています。日足チャートでは133.10付近をネックラインとしたヘッドアンドショルダーを形成しているため133.10、節目の133.00を割り込むような動きとなった際は大きな下落の序章の可能性があるため注意したいところです。

eur jpy

ポンドドルは上値の重い推移が続き、1.56を割り込む推移となっています。4月中旬と6月初旬の安値を結んだラインがレジスタンスとなり伸び悩んではいるものの、5月上旬と6月初旬の安値を結んだラインの上での推移は続いています。方向感の掴みにくい状態となっているため、昨日の欧州時間のサポートとなった1.554付近と先週のレジスタンスとなった1.5675付近のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。しっかりと1.5675を上抜けるような動きとなれば1.6へ向けた波動が続くと考えられます。

gbp usd

豪ドルは下値を探る動きとなるものの、底では買いが入り下げ渋る動きとなり0.73台後半での推移となっています。方向感はありませんが上値の重さは意識させられる状態が続いています。本日は昨日のNY時間のサポートとなった0.735、アジア時間のレジスタンスとなった0.74のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

aud usd

本日の注目材料

本日は大きなイベントもないため、株式市場、債券市場の動向を探りながらの1日となりそうです。米国株式市場が比較的好調な決算発表に下支えされ、底堅い動きとなっていますが、この流れが続くのかどうかに注目したいところです。また、ギリシャ情勢も落ち着きを見せていますが、債務減免やギリシャ国内の政局不安などに関しての報道に多少反応する可能性もあるため注意が必要です。

本日の予定

08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(6月1819日開催分)
10:30 豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録公表(7月7日開催
分)
17:30 英6月財政収支

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト