ドル円レンジ下抜け

【著者】

昨日からの流れ

昨日は主要通貨間ではドルの弱さが目立ちました。引き続き中国の景気減速が意識されたほか、ロシアがイスラム国相当のために核の使用をほのめかすなど不穏な空気がリスク回避色を強めたほか、ノボトニー・オーストリア連銀総裁のECBは市場の思惑には左右されないとコメントし、前回のECB理事会での決定の正当性を主張したことを受けてユーロ買いが強まる展開となりました。

冴えない資源価格の動向が資源国通貨、新興国通貨の上値を圧迫する状態は続いており、南アフリカランドは対ドル、対円で新安値を更新する動きとなっています。早朝に発表されたNZランドの政策金利は25bpの利下げとなりましたが、発表直後はNZドル売りが強まりましたが、追加利下げの余地はあるものの、緩和サイクルの終了が意識されたこともあり、反発する動きとなっています。

主要通貨ペアの推移(2015/12/10)

USDJPY

ドル円は1ヶ月続いた122.20123.80付近のレンジを下抜けし下落が加速する動きとなっています。昨日頑張りすぎた分の反動は多少想定されるものの次のターゲットは節目の120.00付近を目指す可能性は高まっていると考えられます。節目の120.00を下抜けるような動きとなると118円台も視野に入り、溜まった円売りが放出される可能性も十分に考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはドル売りの流れに加え、ノボトニー・オーストリア連銀総裁のコメントなども後押しし、1.1を突破する動きとなり上昇が加速しています。ECB理事会後の高値を突破しており、次の節目としたは9月上旬にサポートとなった1.108付近が意識されそうです。市場の短期的なユーロ売りのポジションは相当数絞り出されたと考えられますが、依然として含み損を抱えていたり、以前から売っていて利益が圧迫されている参加者も多いと考えられ、下がったところではやれやれ買いが下値を支える可能性もあるため注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はユーロドルとドル円に挟まれ方向感の薄い推移が続いています。本日は昨日のサポートとなった133.55付近とレジスタンスとなった134.2付近のどちらに抜け出すかでまずは方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

上値の重い推移が続いていたポンドドルですが、昨日は大きく反発する動きとなり1.52に迫る動きとなっています。日足チャートではタブルボトムのネックライン越えのような状態となっているため1.53付近までの伸びしろがありそうな形となっています。その付近をしっかりと突破できれば8月からの緩やかな下降トレンドラインを上抜けとなり、トレンド転換の期待が高まると考えられます。ただし、本日は昨日頑張りすぎた分の調整にも少し注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは下げ渋る動きとなりました。サポート候補として考えられていた0.71台中盤は守りきり反発に転じる動きとなっています。今後はその0.715付近と今年後半に2回上値を抑えている0.7385付近のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に豪雇用統計、欧州時間はスイス中銀の政策金利、BOEの政策金利、MPC議事録発表、米国時間は週間の新規失業保険申請件数輸入物価指数の発表が予定されています。また、NY時間にはワイトマン独連銀総裁のコメント機会などが予定されています。

BOEの発表は政策金利の変更はないと考えられますが、議事録の利上げ賛成票の増減や利上げに向け前向きな姿勢か、慎重な姿勢かでポンドが上下に振れることが想定されます。また昨日、ノボトニー・オーストリア連銀総裁のコメントに反応しているため、本日はノボトニー総裁と同様タカ派色の強いワイトマン独連銀総裁のコメントにも注意が必要です。

本日の予定

08:50 日1012月期景況判断BSI
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:01 英11月RICS住宅価格 
09:30 豪11月雇用統計
17:00 トルコ79月期GDP
17:30 スイス国立銀行(SNB)、金融政策アセスメント(金利発表)
18:00 リーカネン・フィンランド中銀総裁会見
18:30 英10月貿易収支 
19:00 ヤズベツ・スロベニア中銀総裁講演
20:30 クーレECB理事、講演
21:00 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)政策金利、議事録公表
22:30 米11月輸入物価指数 
22:30 米新規失業保険申請件数 
22:30 加10月新築住宅価格指数
翌3:00 米30年債入札(130億ドル)
翌3:00 ワイトマン独連銀総裁講演
翌3:30 カーニーBOE総裁講演
翌4:00 米11月財政収支 

翌6:30 NZ11月企業景況感

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト