FXコラム

Q&A:オシレーター系のピークは、波動の転換点になる?

【著者】

:オシレーター系テクニカルについて質問します。移動平均乖離率のピークが転換点であることが多いように感じます。転換点の発見には有効でしょうか。

また、移動平均線を2本使っている場合、山や谷のピークは2本の移動平均線の間が最大の場合が多いです。MACDのピークが、転換点であることも多いように感じます。こちらも有効でしょうか。

また、MACDやRSIでは、ダイバージェンスに注意と言われています。こちらも転換点の発見には有効でしょうか。

どれも移動平均線のデッドクロスやゴールデンクロスより手前になりますので、早く仕掛けるにはおもしろいと感じています。チャートパターンの要素が含まれているので、騙しであったとしても、単純なデッドクロスやゴールデンクロスの騙しとは違うものとも感じています。

移動平均乖離率は直近終値と移動平均線との乖離を見るものですから、例えば40日線との乖離を見る場合には、移動平均線の1と40との関係を見ることだといえます。

乖離率が最大となるピークでは、直近価格が過去の平均から最大に乖離しているのですから、投機資金による急激な値動きに伴う行き過ぎを示唆していることになります。ピークを越えた後の平均へのさや寄せは、投機資金によるポジションの返しの始まりを暗示しますので、移動平均線を基準にした山越え、谷越えを暗示します。

もっとも、移動平均線は通常どちらかに傾いていますから、移動平均線に対して山越え、谷越えとなっても、価格が山越え、谷越えになるとは限りません。そういったことを理解した上での、先行指標的な使い方ならば有効だと思います。

移動平均線を2本使っている場合では、例えば移動平均線の5と40との関係を見ることになります。この2線の乖離率が最大となるピークとは、直近の平均価格が過去の平均から最大に乖離しているのですから、投機資金による急激な値動きに伴う行き過ぎを示唆していることになります。後は1本の時と同様です。

この時、乖離率が縮小を続け、ゼロをクロスすると、デッドクロスやゴールデンクロスになるので、移動平均線でみた山越え確認、谷越え確認となります。移動平均線の弱点は、確認に時間をかけ過ぎることだということが、これでも分かります。

「単純なデッドクロスやゴールデンクロスの騙しとは違うものとも感じています」。ここでの違いの本質は、先行指標的なダマシか、遅行指標的なダマシかの違いです。通常、先行指標的なダマシの方が頻度は高いが、傷が小さいと言えるかもしれません。

MACDで使われる12EMA、26EMAは、8SMA、13SMAとほぼ同じです。つまり、移動平均線の8と13との関係を見るのと大差ないので、上と同様の理解でも大きくは外れないと思います。

もっとも大差ないのなら、単純な移動平均線の乖離率で、自分で最適な組み合わせを試せる自由度を私は好みます。

RSIは観測期間n(9日や14日)の、前日比で上げた日の終値の(n-x)日間移動平均を、前日比で下げた日の終値の(n-y)日間移動平均で割ることで、買われ過ぎ、売られ過ぎをみるものです。平均値を使うので、上げ下げの日数ではなく、上げ下げの幅が大きいと数値が大きくなります。ただ、値動きを見ていれば簡単に買われ過ぎ売られ過ぎが分かるとも言えますので、かえって複雑な作業をわざわざ行っているようなもので、実用的だとは思えません。

【みんかぶマガジン】矢口氏のコラム
最新記事:16/12/5「イタリア国民投票の焦点
矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。