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ミセスワタナベ、驚異の6000億円のドル売り!

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先週の記事ですが、日経に掲載されている個人投資家のドル売りがマーケットの注目を集めているようです。

参考:「異例の50億ドル」 ミセス・ワタナベ、121円台で巨額の売り

記事の概要はというと、GMOクリック証券などの大手FX会社を利用する個人投資家が過去に例のないほどのドル売りを行っているとのこと。

その額はなんと6000億円を越えるそうです。
そして、基本的にドル円を買うことの多い個人投資家ですが、20日の時点ではドル円の売りポジションの額が買いポジションを上回る逆転現象に。

つまり、今まで買っていたドル買いの利食いが行われ、さらにドル円の売りポジションが大量につくられたということです。

これは、金曜日のドル円とユーロドルのチャートを見ても納得できます。

まずは、以下のチャートをご覧ください。
ドル円ユーロドル5月22日

5月22日金曜日には、米国の消費者物価指数が発表されました。
この時に、金利動向に影響するとされる消費者物価指数(コア)が予想0.2%のところ結果が0.3%だったことを受け、ドル買いが活性化!

121円を突破したかと思うと、発表後10分後には121.50円まで上昇しました。

ユーロドルも1.1150ドルから1.1100割れとなり下落に転じたのですが、ここでこの2つの通貨ペアでは大きく値動きが異なりました。

ユーロドルはNYクローズにかけてほとんど戻りもなく下落(ドル買い)となる一方、ドル円の方は不思議なほど上昇せず、121.56円を高値に横ばいとなっています。

恐らく、ここでは日本の個人投資家さんの売りが相当数出ており、ドル円の上値を抑えるのに一役買ったのではないでしょうか。

年初来高値を目前に、なぜドル売り?

では、ここでなぜ個人投資家がこれほどまでにドル売りを行ったのかを考えてみたいと思います。

まずは、週足シャーとをご覧下さい。
個人投資家のドル売り

ご覧の通り、昨年末からドル円はざっと116円から122円のレンジ相場を形成しています。
そのことから、単純に下がれば買い・上がれば売りが有効なトレード戦略となります。

ここ最近のアノマリーとしても、アベノミクス相場が始まって以降、春から夏にかけてドル円は高値を更新していないのです。

そして、日銀の追加金融緩和の可能性は残っているものの低く、当初6月にも米国の利上げが行われると思われていたものが9月以降に後退。
さらに、ここ最近発表された米国の雇用統計は2カ月連続市場予想に届かない結果となったことから、年初来高値を越えてくる材料に乏しいという結論が出されているのではないでしょうか。

本日の東京市場では、日経平均の上昇と共に121.79円まで上昇し年初来高値まであと20数銭まで迫りましたが、勢い及ばず横ばいとなっています。

確かに材料を見てみれば、122円を越えてくると疑問符が出るような気もしますが、ここまで年初来高値が間近だと投機的な売買も出てきて軽く122円を越えてくる可能性は十分あります。

本日は英国・米国などの市場が休場であることからその可能性は低いと思われますが、明日以降は可能性が高まります。
まず、最近大きく動いている米国の耐久財受注
そして、メインイベントは米国四半期GDP改定値個人消費です。

特にGDPの方はサンフランシスコ連銀の論文でかなりポジティブなことを書かれており、弱気な予想を上回る可能性は高いとみています。

しかし、注意点は東京時間です。

ドル円がかなり高い水準にあることから、当局要人が「これ以上の円安は望まない」という旨の発言を行うことは十分にあり得ます。

ですので、午前中はいつもよりストップはタイトにしておくことがポジションを守る手立てとしての一案となります。

いづれにせよ、年内に利上げを行う可能性は高くドル円は今後も上昇するでしょう。
そうなれば、約半年間のレンジ相場を形成しているドル円は、新高値を取った後にそれなりの上昇を期待できることは昨年のお盆明けから102円から110円へと上昇したことを見れば明らかでしょう。

130円も十分に達成するかもしれません。

そのスタートは、もしかすれば今週となるかもしれませんね!