申(さる)”大騒ぎの年始相場!最終的には客が“去る”相場に・・・?

【著者】

「申酉(さるとり)騒ぐ」の字句通り、騒々しく明けた2016年相場

毎年この時期限定で取り上げられることが多い干支と相場の関係ですが、今年に関してはまさに字句の通り「申酉(さるとり)騒ぐ」の騒々しい相場状況に。

松の内も明けきらない2016年新年相場ではありますが、4日の取引スタートから3日でやや食傷気味といった感を抱いている方も多いのではないでしょうか?
昨今の短期的相場変動の動意となっているカタリスト(=大相場の材料、きっかけのこと)の共通点について端的に表現すると、「今に始まった話ではない材料」が触媒となり大きな化学反応を起こしているということでしょうか。

中国経済不安や人民元安、そして原油安やそれに伴う新興資源国不安といった材料はいわば数年来継続している案件であり、サウジアラビアとイラン(=スンニ派とシーア派)の対立激化に至ってはイラン・イラク戦争(1980~1988年)以来、より正確に遡ればムハンマド没後(632年)以来1380年以上続く対立でもあり、まさに「今に始まった話ではない材料」と言えます。

一方で、昨日大きなニュースとして取り上げられた北朝鮮の水爆実験については、極東地域の地政学的リスクにはなり得るものの、マーケット・インパクトとしては限定的なものとなりそう。

得てして相場というものは、「今に始まった話ではない材料」を震源に大きなブレを短期的に引き起こすことがままありますが、長期的に見るとマーケット・テーマに沿った素直な動きに終始すると捉えるべき。

とはいえ、足もとの相場変動で躓き、そのまま“退場処分”となってしまっては本末転倒であるため、「休むも相場」を筆頭に適宜ストップロスオーダーの設定や実質レバレッジの低位・抑制をトレード骨子として今年も引き続き粛々と取り組みたいところです。

何かを暗示する、ビル・グロス月例書簡

2016年マーケットの主役は引き続き日米欧中央銀行と捉えてよさそう。
マーケット・テーマの座標軸は、日欧中央銀行(BOJ、ECB)がプロデュースする「バブル相場」と、いち早くその「バブル相場」から逃げ出したい米FRB「脱バブル相場」に向けた金融正常化施策のせめぎ合い。

そんな中、“旧債券王”ビル・グロス氏が昨年12月に発表した月例書簡で、「(2015年最大のニュースは)中央銀行がカジノになったこと」と表現し、「(2016年にかけて)ポートフォリオのリスクを低減し、株式へのエクスポージャーを減らす」と表明。結びに、「倍賭けのカジノ(=中央銀行バブル)はいつか失敗する。チップ(=質的量的緩和)は尽きることがないかもしれないが、客は皆帰ってしまい、そしてカジノのドアが閉まる」という表現は何かを暗示しているのでしょうか・・・。今年はその胴元(バンカー)である日米欧中央銀行のみならず、客(プレーヤー)である新興資源国の動向からも目が離せない一年となりそうです。

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津田 隆光|マネースクウェア・ジャパン

投資こそ、おもしろおかしくシンプルに 津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」では隔週金曜日にコメンテーターを務める。