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米消費者物価指数でドル反発、ノボトニー発言がユーロの上値叩く

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昨日からの流れ

昨日は欧州時間序盤にノボトニー・オーストリア中銀総裁による「インフレ率は明らかに目標を下回っている、追加措置が必要」とのコメントでユーロが急落する動きとなりました。これでユーロが1.15に迫るところではECBが嫌悪感を示すことが再確認されたため、今後、この水準に到達した際にも注意が必要です。

ユーロ円も急落したため、ドル円も118.50下のストップを絡め急降下する動きとなり、118円に迫るところまで下落する動きとなりました。

米国時間に入ると、発表された米国消費者物価指数が市場予想を上回る好結果となったため、それまで米国利上げ観測後退により売り込まれていたドルが急反発する動きとなりました。ドル円はショートスクイーズ状態となり。118.80付近まで上昇後、一旦下落するも本日のアジア時間に向け119円台に乗せるところまで反発する動きとなっています。

ユーロはノボトニー発言で下値を探る動きとなっていましたが、米消費者物価指数の結果を受けて、さらに下値を探る動きとなりました。

その他米国経済指標は新規失業保険申請件数が市場予想よりも強い結果となったことがドル買いを後押ししましたが、製造業関連の景況感は前回よりは若干改善を示すも市場予想ほどの回復を見せておらず、依然として冴えない状態が続いています。

ダドリーNY連銀総裁は年内利上げを支持するとした上で、直近の中国や新興国の景気減速が米国経済やインフレに悪影響を与える可能性を指摘しており、年内の利上げできるかどうかは不明とのコメントしています。

米国株式市場はシティグループの決算が良好な結果となったとで金融株がけん引し、底堅い推移となっています。

主要通貨ペアの推移(2015/10/16)

USDJPY

ドル円は米国の消費者物価指数の結果を受けショートスクイーズ状態となり、急騰する動きとなり、レンジ下抜けは長い下ヒゲを残した騙しとなっています。このまま、その前のサポートとなっていた119.50付近を上抜ける動きとなると、引き続き方向感のないダラダラした動きが続く可能性が強まります。ただし、119.50付近で失速し、下値を探る動きとなれば、再度下方向を攻める可能性は残っていると考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは1.15に迫る動きとなっていましたが、ノボトニー・オーストリア中銀総裁の追加措置を示唆するコメントを受け失速後、米国の消費者物価指数後に強まったドル買いに追撃され、1.14を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。ECBはユーロが1.15に迫るところでは嫌悪感を示すことが今回も確認されたため、今後はこの水準が近づいた際には注意が必要です。テクニカル面では直近で底堅い動きとなっていたため、まだ調整余地がありそうな状態と考えられます。

本日はまず、10月13日のサポートとなっていた1.1344、9月終盤のレジスタンスとなっていた1.132付近を守れるかどうかに注目が集まります。この水準を破られると下値を探る動きがさらに強まる可能性があるため、注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はノボトニーのコメントを受けて急落となり、米国時間には135円を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。その後はドル中心の動きとなり、方向感の薄い推移となっていますが、上値の重さは残っている状態となっています。
本日は欧州時間の戻り高値である135.65付近と、昨日のサポートとなった134.80のどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはNY時間序盤に下落となりましたが、すぐに戻し、1.55手前で方向感の薄い推移が続いています。本日は1.541付近と節目の1.55のどちらに抜けるかで方向感を探りたいところです。1.55ではしばらく上値を抑えられているため、上抜けたとことにはストップ買いが多少溜まっていることが想定されるため1.552付近では買いがさらに強まると考えられます。
また、日足チャートでも下降トレンドラインに接触するところでの攻防が続いており、ここを突破できると上昇が勢いづく可能性が高まります。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは米国の消費者物価指数発表後に下落しましたが、NY時間午後にかけて回復する動きとなっています。ただし、欧州時間の高値を上抜けることができずに失速しているため、再度下値を探る可能性も浮上しています。
そのため、本日は、昨日のサポートとなった0.7265と昨日の高値である0.7365のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏の消費者物価指数の確報値の発表が予定されています。速報値からの下方修正があるとECBの追加緩和が意識され、ユーロ売りの起爆剤となる可能性も少ないながらもあるため、一応の警戒が必要です。

米国時間には鉱工業生産、ミシガン大消費者信頼感指数の発表が予定されています。製造業関連は弱い結果が続いているため、鉱工業生産もあまり期待できないだけに、良好な結果となった場合にはインパクトがそれなりに大きくなる可能性があります。また、ミシガン大消費者信頼感指数の速報値もサンプル数は少ないものの、米国の最新の消費者マインドを探るうえで重要な経済指標であるため、発表前後はドル中心に多少のインパクトがあると考えられます。

本日の予定

08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:30 豪準備銀行(RBA)、金融安定化報告公表
15:35 黒田日銀総裁コメント機会
18:00 ユーロ圏8月貿易収支
18:00 ユーロ圏9月消費者物価指数(確報値)
18:45 ヤズベツ・スロベニア中銀総裁講演
19:30 フォーブス英MPC委員講演
20:30 クーレECB理事コメント機会
21:30 加8月製造業出荷
21:30 加8月国際証券取引高
22:15 米9月鉱工業生産
23:00 米10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
翌5:00 米8月対米証券投資

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チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト