【NY市場】株安止まらずドル円は21日線まで一時下落 ドルは買えないが、欧州通貨は更に買えない

 きょうのNY為替市場でドル円は売りが強まった。序盤は上値追いの動きも見られたが、後半にかけて売りが強まっている。特段の材料は見当たらないが、米株が大幅安となるなど株安が止まらずリスク回避の雰囲気がドル円を圧迫した。

 株式市場の下げにつては、この日発表の中国とユーロ圏の指標が予想を下回ったことから、世界経済の先行き懸念が強まり、ネガティブな反応を見せているようだ。ただ、肝心の米経済のほうは、この日発表の11月の米小売売上高が予想を上回るなど、年末商戦の消費は好調だった模様。

 一方、ユーロはNY時間に入って下げ渋っているものの上値は依然として重い。ユーロドルは一時1.1270ドル近辺まで下落し、ユーロ円は127円台に下落する場面も見られた。

 この日発表のドイツやユーロ圏のPMIが予想を下回ったことからユーロ圏経済への懸念が強まっている。きのう、ECBのドラギ総裁は理事会後の会見で、先行きに慎重姿勢を滲ませていた。総裁はきょう、EU首脳会談に参加しており、経済状態について前日同様に「以前よりも成長が鈍化しており警戒感が増している」と述べていたようだ。「ECBは今年、成長見通しを3回下方修正した」とも言及していた模様。

 ポンドは再び下値模索となり、ポンド円は一時142.40円近辺まで下落。きょうの下げで21日線に届かず失速した格好。ブリュッセルで開催されているEU首脳会談でメイ首相は、より良い条件を求めて交渉したが、EU側は合意の再交渉を認めず、譲歩を得ることはできなかった。

EU側はアイルランド国境のバックストップ案への懸念を緩めるため、新たな声明を検討していた。その声明をまとめるため1月に首脳会談の開催を要請しているが、その声明はまだ具体化していない。

 ドルは買えない、ユーロは更に買えない、ポンドはもっと買えないといった展開が続いている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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