【NY市場】楽観ムード一服 ドル円も戻り売り 米中協議の報道巡って錯綜

 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となった。米株や米国債利回りも下げており、このところのリスク選好の動きも一服。前日発表の中国の経済指標が景気減速を示したことや、IMFが世界経済の見通しを下方修正したことなどが材料視されていた模様。

 ドル円戻り売りが優勢となった。一部報道でホワイトハウスが中国との次官級の準備会合をキャンセルしたと伝えたことで、市場は懸念を強め、ドル円も109.15円近辺まで下落する場面も見られた。ただ、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長がその報道を否定している。「米中は知的所有権の問題で協議しており、中国副首相との来週の貿易協議は依然予定されている」と述べていた。

 先週のドル円は110円近くまで上昇したものの、さすがにその付近での上値抵抗は強いようだ。輸出企業の売りオーダーオプション絡みの売りオーダーも相当程度観測されている。FRBが利上げに慎重姿勢を見せていることから、米金利先高感が後退しており、ドル円も上値には慎重だ。一時21日線を割り込む場面が見られたものの、ひとまず維持された格好。

 ユーロドルは買い戻しの動きが見られ、一時1.1370ドル近辺まで買い戻された。NY時間に入って売りが強まり、1.1335ドル近辺まで下落していた。ただ、再び21日線を割り込んでおり上値の重い展開が見られており、1.15ドルが次第に遠くなって来ている印象もある。

 今年のユーロに対して強気に見ていた向きも、再考し始めているようだ。ユーロ圏の景気減速が予想以上に深刻で、特にドイツ10年債利回りは再びマイナスに向かいそうな気配を示している。そのような中でユーロも上値が重い。きょうはスイスでダボス会議が開催されているが、UBSのウェーバー会長は金融政策の正常化は、今回の景気サイクルでは完遂されないだろう」と語っていた。ECBによる年内利上げは、経済指標の悪化で延期される公算は大きくなったとしている。

 ポンドは買い戻しが続き、ポンドドルは一時1.2970ドル近辺に上昇。100日線の上を維持しており、買い戻しの流れが続いている。目先は先週に上値を拒まれている1.30ドルが意識される展開。EU離脱交渉は依然として不透明な情勢で具体的な進展は見られていない。しかし市場では、少なくともメイ首相が、合意なき離脱を選択する可能性は小さいと見ているようだ。可能性としては、2回目の国民投票実施か、3月末の離脱期限の延長が選択肢が有望と見られている。とりあえず、両方ともポンド買いの材料ではある。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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