【NY市場】ユーロ買い・ドル売り優勢 暫定予算案に署名合意もポジティブな反応は示さず

 きょうのNY為替市場はドル売りが優勢となった。ユーロの買い戻しが強まり、ドルを圧迫していたようだ。特段のユーロ買い・ドル売りの材料は見当たらないが、前日のECB理事会後のドラギ総裁の会見を受けてユーロは下落したが、市場は既に織り込んでおり、ユーロドルの下値での押し目買いも活発に出たことから、買戻しが膨らんでいるとの指摘も出ている。

 また、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が、FRBは来週のFOMCで、バランスシート縮小を予定より早く終わらせ、巨額の国債保有の維持を検討すると伝えていた。

 いずれにしろ、具体的なドル売り材料は見当たらず、来週の米中貿易協議を控えて、ポジション調整が活発に出ているものと思われる。

 午後になってトランプ大統領が議会指導部と、政府機関再開のための暫定予算に署名することで合意した。ただ、2月15日までのたった3週間の合意であることから、ポジティブな反応は示していない。

 ドル円はNY時間に入って戻り売りが強まり、109円台後半から半ばに下落。110円が依然として重く、見切売りも出ていた模様。午後になってトランプ大統領が、議会指導部と合意との報道が駆け巡り、買い戻しの動きも出ていた。しかし、トランプ大統領が正式に発表すると、ドル円は再び売りを強めている。

 一方、きょうはユーロの買い戻しが目立った。ユーロドルは1.14ドル台を回復し、ユーロ円も125円台を一時回復。きのうはECB理事会後のドラギ総裁の会見では、「景気見通しに対するリスクは下向きに移動した」と言及していた。先日の議会での発言から景気認識の下方修正は、ある程度予想はされていたものの、ユーロは上値を重くしていた。

 市場では、年内のECBの利上げ期待が大きく後退している。ただ、ECBは年内に正常化のステップを実施してくるとの見方も市場の一部には出ている。短期金融市場のマイナス金利圧力を軽減するため、年末近くに、現在マイナス金利を実施している預金金利を、マイナス0.4%から0.15%引き上げ、マイナス0.25%にして来るとの見通しも聞かれた。

 ドイツ10年債利回りは再びマイナス利回りに陥るとの見方が有力となているが、年末には0.5%超に上昇していると見ている市場関係者もいるようだ。

 ポンドはきょうも買い戻しが続き、ポンド円は一時144円台後半まで上昇。来週、英下院でメイ首相が修正した合意案を審議する。市場では、3月のEU離脱期限の延長の可能性を有力視しており、合意なき離脱のリスクは後退したとして、ポンドは買い戻しが続いている模様。ポンド円は100日線に到達しており、145.30円付近に来ている200日線が意識される展開となっている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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