【NY市場】米CPI受けドル買い優勢 ドル円は111円台に上昇し200日線を試しそうな気配

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となった。この日の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことをきっかけにドル買いが強まり、ドル円も買い戻しが強まり111円台に上昇した。米CPIはガソリン価格の低下で全体指数は前年比で前回から鈍化したものの、エネルギー・食品を除いたコア指数は予想を上回っていた。

 今回のCPIからすれば、FRBの利上げが正当化できそうな数字ではあるが、FRBは既にハト派にスタンスを転換しており、市場は利上げ期待までは高めてはない。FRBも一旦スタンスを転換した以上、すぐに元に戻すのはハードルが高い。また、2%付近での推移が続いており、インフレが加速する兆候も見られていない。

 ドル円は110円台でのヘッジ売りを吸収し111円台に上昇。目先は200日線が111.30円付近に来ており、上値目標として意識される。過熱感を示すテクニカル指標のRSIは60付近で推移しており、まだ過熱感はない。株式市場の雰囲気次第では試しそうな気配も出ている。

 ユーロドル戻り売りが強まり、1.12ドル台に再び下落。前日はドル買いが一服したことでユーロドルも1.13ドル台を回復していたものの結局、1日しか持たなかった格好。きょうはユーロ圏と米国の対照的な経済指標がユーロドルを押し下げた。ロンドン時間に発表になった12月のユーロ圏鉱工業生産は予想以上の減少となった。貿易問題やフランスでの黄色いベスト運動、そして、新興国経済の不調が影響したようだ。ただ、耐久財や中間財の生産は増加している。ユーロドルは一時1.1265ドル付近まで下落し、前日安値付近に再び下落している。

 ポンドも戻り売りが強まり、ポンドドルは1.28ドル台半ばまで値を落とした。ロンドン時間には欧州委員会からの発言もあってポンドは急速に買いが強まっていた。欧州委員会は英国からEU離脱期限の延長の申し出は受け取っていないと述べたほか、期限延長は簡単にできるものではないとも語っていた。市場ではEUは英国からの期限延長の申請を待っているのではとの思惑が広がったようだ。

 3月末の離脱期限延長に関しては英議会で否決されていた。しかし、市場ではEUが離脱協定の再交渉を渋る中、事態は混沌としており、合意なき離脱を回避したければ、期限延長は避けられないとの見方も有力となっている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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