【NY市場】ドル円は111円台回復し200日線うかがう展開 関税引き上げ延期でリスク選好

 きょうのNY為替市場、ドル円は111円台を回復し200日線をうかがう展開が見られた。きょうの市場はトランプ大統領の発言で米中協議進展への期待感がさらに高まった。大統領は「貿易協議でかなりの前進があったとし、関税引き上げを延期する」と述べた。ただ、具体的な期間などについては言及していない。

 これを受けてきょうの市場はリスク選好の雰囲気に包まれており、円相場は円売りが優勢となった。米国債利回りの上昇と伴にドル円も買いが優勢となった。111円付近ではオプション絡みなどの売りも観測され111円手前でもみ合っていたが、売りを吸収して111円台を回復。一時111.25円付近まで上昇し、200日線を伺う展開が見られており上値期待を高めている。

 一方、ユーロドルはNY時間に入って伸び悩んでいたものの、後半になって再び買い戻しの動きが見られた。ただ、全体的には方向感はなく1.13ドル台半ばでの上下動に終始している。きょうはユーロ関連の材料はなく、ドルやポンドの動きに左右される展開。特に英EU離脱交渉の行方に神経質になっているようだ。

 今週27日の英下院では、メイ首相がEUと合意していないこともあり、EU離脱合意案に対する投票は見送られそうだが、議員から提出される修正案に関しては投票が予定されている。その一つに、リスボン条約50条による3月29日のEU離脱期限の延期に対する修正案の投票が予定。もし、承認されるようであれば、ポンドのみならずユーロにも影響を与えそうだ。

 また、英野党労働党のコービン党首は「合意なき離脱」の可能性を排除する修正案に賛成する意向を示したほか、英EU離脱交渉の混乱を回避するため国民投票の実施にも言及した。ただ、労働党のカイル議員は、今週は国民投票の修正案の提出はないと述べていた。メイ首相の合意案への投票は無さそうだが、議員から提出される修正案に関しては幾つか重要なものも予定されており注目される。

 ポンドはNY時間に入って戻り売りに押されていたが、コービン党首の発言で買い戻しが強まり、ポンド円は145円台半ばまで上げ幅を広げ、200日線を上放れる展開が見られている。

 なお、明日はパウエルFRB議長の議会証言が予定されている。先週のFOMC議事録ではバランスシート縮小の年内終了が示唆されたものの、利上げについては可能性を残していることが明らかとなった。市場の一部ではタカ派な内容への警戒感もあるようだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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