【NY市場】ドル売り強まりドル円は110.45円近辺まで一時下落 パウエル証言は無難な通過

 きょうのNY為替市場はドル売りが強まり、ドル円はストップを巻き込んで110.45円近辺まで下落する場面も見られた。特段のドル売り材料は見当らないが、パウエルFRB議長の議会証言を無難に通過し、米国債利回りも低下していることから改めてドルを売る動きが出たのかもしれない。

 パウエルFRB議長は米上院銀行委員会で議会証言を行い、「経済の見通しは良好だが、一部に相反する流れ。必要ならバランスシート調整の用意」などと述べていた。特に先日のFOMCの内容から大きな変化はなく市場の反応も限定的となっている。一部からは、利上げの可能性を強調し、市場にネガティブな雰囲気が強まるのではとの警戒感も出ていたが、議長も慎重な発言をしていたようだ。

 前日は111.25円付近まで上昇し200日線を試す動きも見られたが結局、110円台に押し戻されている。インドがパキスタンの武装戦力を空爆しており、地政学的リスクの雰囲気も出たこともあったが、200日線にはなお慎重といった雰囲気が強い。米株に調整の動きも出ており、市場は次の材料待ちの雰囲気も強い。ドル円も調整が続いている状況。

 ポンド買いが強まった。ポンドドルは一時1.3290ドル近辺まで上昇し、9月以来の高値水準に上昇する場面も見られた。ポンド円も147円台まで上昇し、200日線を上放れる展開が続いている。

 メイ首相の発言に与党保守党の有力議員から支持が表明されたことが買いを強めているきっかけとなっている模様。メイ首相は「EUとの離脱合意や合意なしの離脱が議会に支持されない場合、離脱延期を要請する是非を巡って採決を実施する」と約束した。離脱延期を要請したとしても期間は6月を超えることはないともしており、短期間の延期を想定しているようだが、市場は3月に合意なしの離脱という最悪の事態のリスクは小さくなっていると見ている模様。

 ユーロは終盤になって買い戻しが加速し、ユーロドルは1.14ドル台を一時回復。ユーロドルは21日線が1.1360ドル近辺に来ているが、その水準を上回る動き。クーレECB専務理事の発言に敏感に反応したとの指摘も聞かれる。理事は、ECBの新たな無リスクの翌日物金利の設定に関して順調に進んでいると述べていた。
 
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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