【NY市場】ドル円は200日線手前で膠着 メイ発言でポンドの買い戻しが強まる

 きょうのNY為替市場はリスク選好の雰囲気が一服する中、ドル円は111.30/40円付近の小幅なレンジでの振幅に終始した。きのうは米中の製造業の景況感指標の改善を材料に景気の先行き不安が後退し、株高、米国債利回り上昇と伴にドル円にも買戻しが入った。ただ、その動きもきょうは一服といったところのようだ。

 ドル円は111円台を回復し200日線が控える111円台半ばまで上昇したものの、さすがに200日線を突破して行こうという力強さまではまだない。下押しする動きもないが、ここからの上値追いには更なる材料が欲しいといったところなのかもしれない。

 NY時間に入ってポンドの買い戻しが強まった。ポンド円はストップを巻き込んで146円台、ポンドドルは1.31ドル台を回復。午後になってメイ首相の声明が伝わり、「英国に必要なのは短期のEU離脱延期だ」と述べた。また、超党派のアプローチを提案するとしており、5月22日以前のEU離脱を目指すという。

 英下院はきのう、メイ首相の離脱合意案に対する4つの代替案について、関税同盟残留案、再国民投票案を含むいずれの案も否決した。関税同盟残留案は僅差での否決となったものの、その直後からポンドは売りが強まっていた。

 ポンドの動きにユーロも連れ高となり、ユーロドルは1.12ドルちょうど付近に下げ渋った。ただ、一時1.11ドル台に下落するなど先月のECB理事会後に付けた3月安値に顔合せしている。FRBは慎重姿勢を強めており、年内の利上げ期待を後退させている。ただ、まだ利下げを強く意識する段階までは米経済指標は悪化していない。一方、ユーロ圏の方は弱い指標が相次いでいるうえに英EU離脱の動向が不透明さを増しており、ECBは更に緩和姿勢を強めている。

 両中銀とも慎重姿勢を強める中でもFRBとECBの差は埋まらず、ユーロドルを圧迫し続けているようだ。ユーロドルは心理的節目の1.10ドルが意識される動きも出てきているが、試す可能性も高まりつつあるようだ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

野沢卓美 | minkabu PRESS編集部

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